2009 Fiscal Year Annual Research Report
陥凹平坦型大腸癌の前癌病変としての粘液枯渇病巣の形態学的及び分子病理学的研究
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20590405
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Research Institution | University of the Ryukyus |
Principal Investigator |
吉見 直己 University of the Ryukyus, 医学部, 教授 (30166996)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
森岡 孝満 国立大学法人琉球大学, 医学部, 助教 (70253961)
佐村 博範 国立大学法人琉球大学, 医学部附属病院, 助教 (30315478)
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Keywords | 大腸癌 / 前癌病変 / βカテニシ |
Research Abstract |
病理組織学的な検討後の腫瘍部から充分に離れた肉眼的に正常大腸粘膜と思われる部位を対象に、61症例を検討した。アルシアンブルー染色でムチン枯渇巣(mucin depleted foci, MDF)とメチレンブルー染色で大腸陰窩変異巣(aberrant crypt foci, ACF)を同定した。加えて、それらがオーバーラップする病変(overlapping lesion, OLL)も検討している。結果として齧歯動物同様にMDFが存在すると思われ、平坦型腫瘍の初期病変の可能性を示したことは前年度報告した。結果はACFが52症例(85.3%)、100cm^2当たり約6個に対して、MDFは20症例(38.9%)、同約2個で、OLLは14症例(23%)、同1.4個であった。組織学的にMDFと考えられた病変には、齧歯類ほどの異型腺管は乏しいものの、通常右結腸には散見されるパネート是顆粒を要する腺管形成が、一部左結腸においてもパネート顆粒を有する細胞で構成されていた。また、OLLはMDFと同様に異型腺管としては軽度ではあるが、一部鋸歯状変化を呈していたこのことは、鋸歯状腺腫形成との関係を含めて興味ある所見と考えている。昨年度までは本学倫理委員会で承認を得た病理部に保管されていた症例を利用した結果であったが、本年度、新たに23症の患者から同意書を頂き、その解析・検討を開始した。
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[Journal Article]2009
Author(s)
吉見直己
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Journal Title
NEWエッセンシャル病理学(第6版)腫瘍(9-6腫瘍の疫学、発癌理論とその予防、9-7腫瘍随伴症候群)(医歯薬出版)
Pages: 221-237
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