2008 Fiscal Year Annual Research Report
RETチロシンキナーゼの下流シグナルを調節する因子の探索と発癌制御への応用
Project/Area Number |
20590412
|
Research Institution | Chubu University |
Principal Investigator |
市原 正智 Chubu University, 生命健康科学部, 教授 (00314013)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岩本 隆司 中部大学, 生命健康科学部, 教授 (60223426)
喬 善楼 中部大学, 生命健康科学部, 准教授 (00343658)
村雲 芳樹 名古屋大学, 大学院・医学系研究科, 准教授 (40324438)
|
Keywords | RET / チロシンキナーゼ / isoform / LC / MS / DNAマイクロアレイ |
Research Abstract |
RETチロシンキナーゼisoform間に認める下流シグナルの差の検討と分子メカニズムの解明を行うために、テトラサイクリンの除去により変異型RET51およびRET9を誘導し、経時的な下流シグナルの変化を検討した。変異型RETの発現誘導後1日程度でRET9型を誘導した細胞株において細胞内のチロシンリン酸化レベルの上昇が見られ、両者の間で異なった分子のチロシンリン酸化が観察された。 PTP1D/SHP2, PTP1C/SHP1, MKP2, KAPなどのtyrosine phosphataseには発現量の差は観察されず、未知の調節機構があることが示唆された。そこでRETを免疫沈降し共沈するタンパク質のLC/MSによる同定を検討したが、入手しうる抗RET抗体を用いた条件では銀染色レベルでのRET51およびRET9間で十分な量の共沈タンパク質は確認できなかった。そこでRETの2つのisoformのエクソン12以降とH4遺伝子の融合遺伝子であるPTC1/RETを新たに作成し、 GSTを5'末端または3'末端に導入しグルタチオンビーズを用いたpull-down法によりRET51およびRET9間での共沈タンパク質の差を検討することとした。293FTにトランスフェクションしライセートを作成しpull-down法を行い銀染色で検討し共沈されるタンパク質を多数観察した。 isoform間で安定して差として観察される共沈タンパク質の同定を行っている。次に同様にトランスフェクションしたライセートよりRNAを抽出しRETの2つのisoform間でDNAマイクロアレイを行った。 RET9のトランスフェクションを行った場合に、発現が亢進している遺伝子が多数観察されている。現在パスウェイ解析を行い、 isoform間に認める下流シグナルの差について検討を加えている。
|
Research Products
(23 results)