2008 Fiscal Year Annual Research Report
結核菌糖脂質の抗原提示機構とサイトカイン応答の解析
Project/Area Number |
20590453
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Research Institution | Iwaki Meisei University |
Principal Investigator |
熊沢 義雄 Iwaki Meisei University, 薬学部, 客員研究員 (30072375)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
滝本 博明 北里大学, 理学部, 講師 (00253534)
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Keywords | モルモット / 結核菌糖脂質 / サイトカイン / IL-12 / IFN-γ |
Research Abstract |
結核は、結核菌表層の脂質成分と分泌タンパク質に対する免疫応答に基づく慢性疾患であり、特に脂質抗原に対する応答が重要である。脂質抗原はCDl分子を介してT細胞に抗原提示される。CDl分子はグループI(CDla〜CDlc)とグループII(CDld)に分けられる。マウスにはグループIに属する分子が存在しないので、通常のT細胞に対して結核菌糖脂質を提示することができない。このため結核菌糖脂質に対する免疫応答は誘導されない。本研究は、ヒトCDlb/β2ミクロブリン(β2M)遺伝子のトランスジェニックマウスの作製とモルモットサイトカインに対する単クローン抗体を作製し、ヒトCDlb/β2Mトランスジェニックマウスおよびモルモットを用いて結核菌糖脂質の抗原提示機構、サイトカイン応答および肺肉芽腫形成機構の解明を目的としている。 モルモットのサイトカインの測定系を確立するため、Thl反応に重要なIL-12およびIFN-γの組換えサイトカインを精製し、単クローン抗体の作製を行った。バキュロウイルスの系で作製した精製組換えサイトカインをマウスに免疫し、常法に従って単クローン抗体を作製した。得られた単クローン抗体の中に中和活性があるのも認めた。これらを用いてELISAの条件検討を行い、IL-12およびIFN-γの測定系を確立した。
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