2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20590484
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
高橋 武司 Tohoku University, 大学院・医学研究科, 助教 (80335215)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
村田 和子 いわき明星大学, 薬学部, 教授 (20137631)
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Keywords | ヒト化マウス / HLA-DR / T細胞 / NOGマウス |
Research Abstract |
ヒト化マウス内のヒトT細胞の機能を試験管内で解析した。純化したCD4,CD8+T細胞を抗CD3/CD28抗体でコートしたプラスティックディッシュで刺激を加えたところ健常人由来のヒトT細胞が増殖反応を示したのに対してヒト化マウス由来のT細胞は全く増殖反応を示さずまた、IL-2の産生もみられなかった。T細胞の刺激にPMA/ionomycinを用いても、あるいは抗原刺激時に外来からIL-2を添加しても同様の結果が得られた。このことからヒト化マウス内のヒトT細胞は抗原に刺激に対して応答できない状態にあることが示唆された。このようなT細胞の増殖不応答性が胸腺内で既に誘導されているのかどうかを胸腺細胞を用いて解析したところ、胸腺由来CD4+CD8-T細胞は抗原刺激に対して正常に増殖反応を示しIL-2も産生した。この結果からヒト化マウス胸腺内ではヒトT細胞は正常にポジティブセレクションを受けて成熟するものの末梢においてその機能を失うことが示唆された。これらを原著論文としてまとめた。 上記のヒトT細胞の機能不全がマウスMHCクラスIIとヒトMHCクラスIIのミスマッチに起因する可能性を考え、ヒトHLA-DRB1^*0405を発現するトランスジェニックマウスを作製し1ラインを樹立した。このトランスジェニックNOGマウスではヒトHLA-DRがマウスクラスIIの分布に従って発現し、胸腺上皮細胞でも発現が認められた。このトランスジェニックNOGマウスを更にマウスMHCクラスII欠損マウスと掛け合わせたNOGマウスを作製している。今後これらのマウスをHLA-DRB1^*0405のハプロタイプを有する臍帯血由来血液幹細胞でヒト化する予定である。
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[Journal Article] The analysis of human B and T cells in humanized NOG mice (hu-HSC NOG mice)2009
Author(s)
Watanabe Y, Takahashi T, Okajima A, Shiokawa M, Ishii N, Katano I, Ito R, Ito M, Minegishi M, Minegishi N, Tsuchiya S, Sugamura K
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Journal Title
International Immunology 21
Pages: 843-858
Peer Reviewed
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