2008 Fiscal Year Annual Research Report
ヒトγδ型T細胞上に発現する副刺激分子の立体構造解析
Project/Area Number |
20590489
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
田中 義正 Kyoto University, 医学研究科, 特定准教授 (90280700)
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Keywords | PD-1 / PD-L1 / 結晶 / タンパク質 / 大腸菌 / 二次構造 / モノクローナル抗体 / 抗原 |
Research Abstract |
本年度はヒトPD-1分子およびヒトPD-L1分子の細胞外領域タンパク質を大腸菌で封入体として発現させ、リフォールディングを行った。まず、シグナルペプチドを除いた細胞外領域をクローニングし、大腸菌発現用ベクターに組み込んだ。PD-1はT145まで、PD-L1はT238までとした。次に、ステムループ除去のためにN末をATリッチにし、自己組織化による二次構造の形成を阻害した。封入体は界面活性剤を用いて洗浄し、グアニジンを含むカオトロピック緩衝液に溶解した。リフォールディングはアルギニンベースの緩衝液にジスルフィド結合再生用のグルタチオンを添加した緩衝液を用いた。リフォールディングしたタンパク質は陰イオン交換樹脂に吸着させ、トリス緩衝液とNaClで溶出させた。これを分子篩にかけ、結晶化用の最終精製標品とした。結晶は、ヒトPD-1単独、ヒトPD-L1単独、ヒトPD-1/ヒトPD-L1の共結晶の3つのパターンを作成する必要性があるので、単独結晶用にモノクローナル抗体の作成を行った。抗原としては、精製したヒトPD-1の細胞外領域質と、ヒトPD-L1の細胞外領域タンパク質を用いた。その結果、ヒトPD-1に対するモノクローナル抗体3種、ヒトPD-L1に対するモノクローナル抗体20種を得ることができた。抗ヒトPD-L1抗体に関しては、ハイブリドーマを無血清培地に馴化させ、培養法にて抗体を調製した。その結果、100mgの抗体が得られた。ヒトPD-1に関しても同様の操作を行い、50mgのモノクローナル抗体を得た。これら抗体とリフォールディングしたタンパク質を用いて、来年度に、ヒトPD-1と抗体の共結晶、ヒトPD-L1と抗体の共結晶、ヒトPD-1とヒトPD-L1の共結晶を作成予定である。
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Research Products
(5 results)