2010 Fiscal Year Annual Research Report
胚・造血幹細胞からのγδTリンパ球選択的分化誘導培養系の開発
Project/Area Number |
20590491
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Research Institution | Nagasaki International University |
Principal Investigator |
岸原 健二 長崎国際大学, 薬学部, 教授 (80214774)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
藤木 司 長崎国際大学, 薬学部, 助教 (00420612)
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Keywords | 自然免疫 / γδT細胞 / 幹細胞 |
Research Abstract |
本研究の目的は、in vitroでγδT細胞が選択的に分化誘導できる細胞培養系を開発することである。平成22度の研究において、引き続き3種類のストローマ細胞株(OP-9,Tst-4,ST2)におけるMHCクラスIb分子およびMHC様分子(Rae-1α,β,γ,δ,εおよびH60a,b,c)の発現を定量的PCR法にて解析した。その結果、Rae-1α,β,γの発現はTst-4において、Rae-1γの発現はOP-9においてそれぞれ選択的に高かったが、Rae-1εの発現はいずれの細胞株においても高く検出された。一方、H60a,bの発現はTst-4において選択的に高く、H60cの発現はいずれの細胞においてもほとんど認められなかった。このような特徴的な遺伝子発現パターンとγδT細胞のin vitroでの分化誘導とレパートア形成との関連をさらに調べていく必要がある。次に、T10またはT22を遺伝子導入し強制発現させたストローマ細胞株を樹立した。T10/T22遺伝子をpIRES-Hygroに挿入し発現ベクターを構築した。この発現ベクターは、種々のストローマ細胞株にリポソームによる遺伝子導入法を用いて強制発現させた後、ハイグロマイシン存在下で選択培養し、生存した細胞は限界希釈法で株化した。このT10またはT22を過剰発現する各種ストローマ細胞株上で胚性幹(ES)細胞を培養し、出現してくるγδT細胞をフローサイトメトリーおよびPCR法で解析した。その結果、この培養系でのγδT細胞の発生・分化において、T10またはT22の過剰発現による影響は、明確には認められなかった。現在、出現してくるγδT細胞に関して経時的に詳細な解析を進めている。また、本研究期間において、本研究に関連する研究成果も得られている。
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Research Products
(3 results)