2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20590495
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Research Institution | Meiji College of Oriental Medicine |
Principal Investigator |
糸井 マナミ Meiji College of Oriental Medicine, 医学教育研究センター, 准教授 (00257833)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
雨貝 孝 明治国際医療大学, 医学教育研究センター, 教授 (80094407)
塚本 紀之 明治国際医療大学, 医学教育研究センター, 講師 (80319524)
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Keywords | 免疫学 / 発生・分化 / 細胞・組織 / 再生医学 / Foxn1 |
Research Abstract |
本研究は、成獣マウス胸腺においてFoxn1転写調節因子の発現を指標として胸腺上皮幹細胞もしくは前駆細胞を同定し、さらにそれらの幹細胞や前駆細胞の維持および分化を支えるニッチの特徴を明らかにすることを目的としている。 平成20年度は、成獣マウス胸腺におけるFoxn1陽性細胞の特徴づけおよびKi67の発現を指標とした増殖細胞との関連について検討した。免疫組織学的検討およびCytospin標本を用いた検討より、Foxn1陽性細胞は胸腺皮質上皮細胞および髄質上皮細胞のいずれにも含まれことが示された。一方、成熟胸腺の上皮細胞のうちKi67陽性細胞のほとんどはFoxn1陽性細胞群に含まれることがCytospin標本を用いた解析およびFlowcytometryによる解析から明らかとなった。また、定量的PCRによる遺伝子発現解析により、Foxn1陽性細胞群では陰性細胞群に比べて胸腺形成に関与する転写因子発現が高い傾向が示された。現在、Foxn1陽性細胞群と陰性群について、胎仔胸腺間葉系細胞と共培養後ヌードマウス腎被膜下へ移植することにより各々の細胞群の分化・増殖活性を検討している。また、Foxn1陽性Ki67陽性細胞の多くが髄質上皮細胞マーカーであるUEA-1を発現し、さらに組織学的検討により髄質領域に分布することが解った。これらのことより、成熟胸腺において胸腺上皮幹細胞もしくは前駆細胞はFoxn1陽性細胞分画に含まれ、それらは主に髄質領域に存在する可能性が示唆された。 今後、これらのマーカー発現をもとに胸腺上皮幹細胞および前駆細胞の濃縮を試みるとともに、それらの細胞の局在する髄質内微小環境の特徴付けを行う予定である。
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Research Products
(8 results)