2010 Fiscal Year Annual Research Report
日本の医学英語教育に関するニーズと経済的評価による改善戦略の決定
Project/Area Number |
20590511
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
KALUBI BUKASA 徳島大学, 大学院・ヘルスバイオサイエンス研究部, 助教 (90448340)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
三笠 洋明 徳島大学, 大学院・ヘルスバイオサイエンス研究部, 准教授 (70150373)
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Keywords | 医学 / 英語 / 教育 / 改善 / 能力 |
Research Abstract |
医学科の教員にアンケート調査を行った結果、医学論文の読解能力、情報収集能力、コミュニケーション、英語学習への興味・やる気の育成が主なニーズとして挙げられた。また担当教員は、医学英語のターミノロジー、医学論文読解およびプレゼンテーション、また論文記述、診療上の言葉を理解し患者および他の職種とのコミュニケーション能力をニーズとして挙げた。これらのニーズを充足する為に現行の授業をどのように改善するか検討を行った結果、2つのモデルが考えられた。一つは、講義の内容をターミノロジー中心からコミュニケーション、論文の読み書きにシフトするが、教員は現行の教員一人で行うプランA。もう一つは、2名の非常勤講師を雇い入れ、現行の教員と合わせ3名でプランAと同様の内容の講義を行うプランBである。この2つのモデルの医学英語教育効果をデルファイ法を用いて推定(現行の教員一人で行うターミノロジー中心の講義の教育効果を100と仮定する)を行ったところ、プランAの教育効果の中央値は110、プランBの教育効果は120であった。現在、1クラスの学生数は、110名を超えており一人の教員で行うプランAでは効果は比較的小さいと推定する評価者が多かった。非常勤講師を加えた3名態勢ならば、医師が患者に医療面接をする場面等をシュミレーションする事も可能であるなど、有利な点は多いと考えられた。 費用の増分に関しては、教員一人で講義内容を変更するプランAは零円であった。一方2名の非常勤講師の雇入れを行うプランBは185,000円であった。従って、教育効果を上げるのに必要な費用は、プランAは零、プランBは9250円となりプランAが効率的であった。しかしながら、高い教育効果が期待されるプランBの実施にかかる費用は、185,000円と比較的安価であり、実現可能性は高いと考えられた。
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Research Products
(1 results)