2009 Fiscal Year Annual Research Report
原発性胆汁性肝硬変の発症や病態の分子機構の解明と重症度予測遺伝子診断法の開発
Project/Area Number |
20590545
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Research Institution | University of Nagasaki |
Principal Investigator |
大曲 勝久 University of Nagasaki, 看護栄養学部, 教授 (90244045)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
塚元 和弘 長崎大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 教授 (30253305)
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Keywords | 原発性胆汁性肝硬変 / 転写因子 / ABCトランスポーター / 塩基多型(SNPs) / 重症化感受性遺伝子 / 相関解析 / 遺伝子診断法 |
Research Abstract |
原発性胆汁性肝硬変(PBC)患者300名を対象にし,患者を重症度から3つの病期に分類し,病態の進行に関連する重症化関連遺伝子の同定を試みた。候補遺伝子として胆汁酸の合成や排泄等の胆汁酸のホメオスターシスに関わるCYP8B1・CYP27A1・FGF19・FGFR4・UGT1A1・ABCG5・ABCG8・ASBT・FOXO1・GPS2の計10遺伝子の多型を解析し,重症度別に分けた患者群問で多型の出現頻度の有意差検定を行った。 ABCG5およびABCG8遺伝子内の9つのtag single nucleotide polymorphisms(tag SNPs)を多型解析した。PBC重症化と相関を認めた2つのSNPsを組み合わせてhaplotypeおよびdiplotype多型も解析した結果,Hap1/Hap3 diplotypeの出現頻度は最も重症である黄疸群で有意に高く(P=0.009, odds ratio=3.61),重症化感受性遺伝子の一つであることが示唆された。 同様な解析の結果,FGF19,UGT1A1およびASBTも重症化感受性遺伝子であった。今後も重症化関連遺伝子の同定を続けると共に,重症化と関連のあった複数の遺伝子多型を組み合わせて,感度・特異度およびオッズ比の高い遺伝子診断法を確立する予定である。
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