2009 Fiscal Year Annual Research Report
ヘリコバクター・ハイルマニ関連胃粘膜病変の病態解析と菌体の病原性解析
Project/Area Number |
20590564
|
Research Institution | Shinshu University |
Principal Investigator |
太田 浩良 Shinshu University, 医学部, 教授 (50273107)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐野 健司 信州大学, 医学部附属病院, 講師 (50205994)
小林 基弘 信州大学, 医学系研究科, 講師 (00362137)
川上 由行 信州大学, 医学部, 教授 (90283275)
|
Keywords | ヘリコバクター・ハイルマニ / Helicobacter heilmannii / MALTリンパ腫 |
Research Abstract |
1.H.heilmannii感染マウス実験モデルの解析 H.heilmannii感染マウスの胃粘膜のホモジネートをBALB/cマウスに経口摂取させることにより感染モデルを作成した。感染後8週、26週、54週、83週の時点で屠殺して、胃粘膜の組織標本を作製した。ホルマリン固定パラフィン包埋されたH.heilmannii感染BALB/cマウスの胃粘膜の病理組織学的解析、H.heilmannii、T細胞、B細胞およびMECA-79抗体を用いたHEV血管の存在の有無についての免疫染色学的解析を行った。またリンパ球ホーミングに関わる接着因子(G6ST1、LSSTおよびMAdCAM1)のmRNAの発現を検討した。H.heilmanniiは感染期間を通じて観察された。感染26週より、体部粘膜にリンパ濾胞形成及びHEVを認め、54週ではMALTリンパ腫を認めた。また、リンパ球ホーミングに関わる接着因子関連のmRNAの発現は経時的に亢進していた。H.heilmanniiがマウス胃粘膜に感染すると,粘膜固有層にHEV様血管が誘導され、胃粘膜へのリンパ球ホーミングが起こり、慢性胃炎やMALTリンパ腫が惹起されることが証明された。 2.H.heilmannii培養条件の検討 H.heilmannii培養条件の基礎的検討として、H.felis培養の至適ガス環境を検討し、1)コロニーの大きさの観点からは、O_2 12%,CO_2 10%のガス環境が、また、2)螺旋型の比率の観点からはO_2 18%,CO_2 5%のガス環境が至適条件であることを見出した。
|
Research Products
(10 results)
-
-
-
-
-
-
-
-
-
[Journal Article] 胃MALTリンパ腫の内視鏡所見 早期胃癌や胃炎との鑑別診断2009
Author(s)
赤松泰次, 北原桂, 白川晴章, 市川真也, 長屋匡信, 須藤貴森, 武田龍太郎, 竹中一弘, 太田浩良, 宮林秀晴, 田中榮司
-
Journal Title
-