2010 Fiscal Year Annual Research Report
虚血変性アルブミンを慢性的低酸素血症の指標として応用する技術の開発
Project/Area Number |
20590585
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Research Institution | Showa University |
Principal Investigator |
木村 聡 昭和大学, 医学部, 准教授 (30255765)
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Keywords | 虚血変性アルブミン / 慢性閉塞性肺疾患 / 呼吸不全 / Paraoxonase-1 |
Research Abstract |
IMA(ischemia-modified albumin)は、体内の虚血状態において、アルブミンのN末端アミノ酸8個に変性をきたした蛋白である。アルブミンの虚血状態におけるIMAへの変性は不可逆的なため、ちょうど血糖値におけるグリコアルブミンの如く、IMAが長期における虚血マーカーとして応用できる可能性を我々は想定した。睡眠時無呼吸症候群(OSAS)では、睡眠中は動脈血中酸素濃度が低下するためIMA高値が予想され、有効性が証明されている経鼻持続陽圧呼吸(nCPAP)等の治療が奏功すれば、IMAも下がる可能性がある。そこで我々はOSAS患者1のIMA濃度を健常者と比較し、倫理委員会の承認と患者のインフォームド・コンセントを得た上で治療の前後で比較を試みた。今期はさらに、脳血管障害による呼吸不全を例に、関連マーカーであるParaoxonase-1(PON1)の変動とともに、その病勢と血中濃度の変動を検討した。
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