2008 Fiscal Year Annual Research Report
果物類摂取状況と動脈硬化、循環器疾患及び抗加齢作用との関連
Project/Area Number |
20590648
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Research Institution | Ehime University |
Principal Investigator |
岡田 克俊 Ehime University, 総合健康センター, 准教授 (10314949)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐伯 修一 愛媛大学, 総合健康センター, 教授 (80145078)
楠元 克徳 愛媛大学, 総合健康センター, 准教授 (10326960)
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Keywords | 果物摂取 / 動脈硬化 / 体力 / 循環器疾患 / 高次機能 / 抗加齢作用 |
Research Abstract |
本研究は、抗酸化物質の一つとして分類されている果物類の摂取状況が動脈硬化や高齢化に伴い今後ますます増加すると思われる循環器疾患発症、要介護状態すなわち身体活動能力の低化を抑制しうるかどうかについて検討を行うことを目的としている。 この目的のために、柑橘類摂取状況アンケート及び基本的医学検査のベースライン調査を過去に完了している約1万人について、またサブグループ(以下、特定年齢調査)としてその中でさらに頸動脈超音波検査、体力測定及び高次機能検査の完了している約1600人について再測定を含む追跡調査を行った。 集団全体の追跡調査として、まず把握・追跡体制を整備調整し、その上で平成20年4月から平成21年2月末までの間に81名の死亡を確認し、またこれまでの追跡の累計として448名の死亡、309名の転出の把握を完了した。また循環器疾患発症調査を実施した。さらに、詳細なベースライン調査を実施している特定年齢調査集団については、356名の再測定が完了した。 再測定が完了した特定年齢調査参加者の中間解析を行った結果、ベースライン時の動脈硬化度別に見た再測定時の体力スコアの解析において、動脈硬化度が強いほどベースライン時の体力が低く、再測定時の体力も有意な低化を示していた。そして、その減少度も動脈硬化度が強いほど多い傾向を認めた。さらに基本的生活習慣の代表として、Breslowらの7つの生活習慣のうち、特に現在喫煙を調整した後では、体力の減少度が増大することを認めた。このことの一因として、喫煙による酸化作用などがさらなる動脈硬化を進行させ、その結果、再測定時の体力の低でを来していることが示唆された。次年度以降はさらに解析対象数を増加させ、抗酸化作用としてベースライン時の柑橘類摂取状況等の因子を加味した検討を実施していく予定である。
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Research Products
(3 results)