2008 Fiscal Year Annual Research Report
成人期に達した川崎病既往者は生活習慣病危険因子を有するか
Project/Area Number |
20590657
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Research Institution | Jichi Medical University |
Principal Investigator |
上原 里程 Jichi Medical University, 医学部, 准教授 (90276999)
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Keywords | 疫学 / 川崎病 / 生活習慣病 / 危険因子 |
Research Abstract |
川崎病は5歳未満の乳幼児が主に罹患する急性熱性疾患であり、標準的な治療を行っても5-10%の患者に冠動脈障害を残すことが問題である。しかし、たとえ明らかな冠動脈障害を残さずとも幼少期の冠動脈の炎症が成人期に動脈硬化促進因子となるのではないかと危惧されている。本研究では職域健診(一般健康診断)の受診者から川崎病既往者を選定し、健診結果を用いて川崎病既往者の生活習慣病危険因子の保有状況を明らかにすることを目的としている。 平成20年度は、倫理審査委員会への申請および調査準備を行った。具体的には、研究計画書を自治医科大学の疫学研究倫理審査委員会に申請し、10月17日に研究実施の承認を得た。この結果を踏まえて、研究協力者である(財)栃木県保健衛生事業団においても調査協力の承認を得たので、具体的な調査手順に関する検討を進めた。続いて、栃木県保健衛生事業団に職域健診を委託する事業所へ調査協力の依頼を開始した。平成21年4月より職域健診は順次実施されるため、平成21年度も調査協力の依頼を継続し、同時に協力の得られた事業所では調査票の配布回収を行っていく。 平成21年度は、上記の調査依頼と調査実施を平行して行いながら、報告された川崎病既往疑いの受診者を自治医科大学地域医療学センター公衆衛生学部門にて管理されている川崎病全国調査結果と照合し、「川崎病既往」の判定を行う。加えて、川崎病既往者の健康診断結果と、同一事業所で性と年齢をマッチし無作為に抽出した対照者2名の健康診断結果を収集する作業を年度末まで継続する予定である。
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