2009 Fiscal Year Annual Research Report
健康診断を利用した自殺予防のためのうつ病スクリーニング有用性の検討
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20590659
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Research Institution | Teikyo University |
Principal Investigator |
竹内 武昭 Teikyo University, 医学部・衛生学公衆衛生学, 助教 (60453700)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
矢野 栄二 帝京大学, 医学部・衛生学公衆衛生学, 教授 (50114690)
中尾 睦宏 帝京大学, 国際教育研究所, 教授 (80282614)
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Keywords | 自殺予防 / うつ病 / 認知行動療法 |
Research Abstract |
職場での認知行動療法の効果を確認するため、平成20年度某企業においてCenter for Epidemiologic Studies Depression Scale(CES-D)によってベースラインのうつ傾向をしらべた。 初年度の研究参加者は287人(男性239人、女性が48人)で年齢の平均(Mean)は39.9歳、標準偏差(SD)は10.0だった。CES-Dの合計平均得点は8.4,SD6.4(男性Mean8.3、SD5.8,女性Mean8.7、SD9.1)で、女性が高い傾向であったが統計学的に有意差はなかった(p=0.72)。CES-Dのカットオフ得点(16点)より高値を気分障害群とすると、全体で18人(男性15人、女性3人)が気分障害群と分類された。個別項目の20項目(煩わしさ、食欲低下、気が晴れない、自己評価低下、集中力低下、ゆううつ、面倒くささ、消極性、過去の事項の反芻、恐怖、不眠、不満感、口数の少なさ、寂しさ、関係妄想感、不幸感、感情の起伏の大きさ、悲しさ、被害妄想感、仕事への集中力低下)の質問のうちでは、自己評価低下(Mean1.4±SD1.2)、消極性(Mean1.3±SD1.1)、不満感(Mean1.2±SD1.2)、不幸感(Mean1.3±SD1.0)の項目の点数が高かった。男女別では、20項目中、女性の点数が男性に比べて有意に高かったのは食欲低下、自己評価低下、不満感、不幸感、感情の起伏の大きさの5項目であった(p<0.05)。 今年度は心理士による介入群への認知行動療法がおこなわれている。認知行動療法は週1回を最低ラインとして、必要な回数実施している。来年度、介入群と非介入群を比較することにより認知行動療法の職域での効果判定を行う予定である。
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Research Products
(1 results)