2010 Fiscal Year Annual Research Report
地域における大腸がん罹患の危険因子に関するコホート研究
Project/Area Number |
20590660
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Research Institution | Aichi Medical University |
Principal Investigator |
柳生 聖子 愛知医科大学, 医学部, 講師 (50268017)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
菊地 正悟 愛知医科大学, 医学部, 教授 (40224901)
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Keywords | コホート研究 / 大腸がん / 地域集団 |
Research Abstract |
昨年度に連結が完了した長野県佐久地区のコホート基礎データを用いて、がん家族歴、既往歴(肝臓病、胆・胆のう炎、糖尿病、胃十二指腸潰瘍)と、喫煙習慣、飲酒習慣、緑茶、コーヒー飲用、運動・散歩習慣、便通の状況等の日常生活習慣と結腸がん及び直腸がん罹患の関連について、性・年齢を調整したハザード比により検討した。 がん家族歴の有無については、結腸がん、直腸がん罹患ともに関連が認められなかった。既往歴では、糖尿病既往歴ありのものハザード比は、結腸がん1.74、直腸がん2.25と罹患リスクが有意に高値を示した。それに対し、胃十二指腸潰瘍既往歴ありのものは、直腸がんのハザード比が0.54を有意に低い罹患リスクが認められた。 喫煙、飲酒習慣について、結腸がん罹患、直腸がん罹患との関連はいずれも認められなかった。しかし、男女別に検討したところ、男性の飲酒習慣に関しては、飲酒習慣なし群に比して習慣あり群のハザード比は結腸がん、直腸がんともに高値を示し、一日飲酒量においても量が多くなるに伴いハザード比は有意に上昇し、量反応関係が認められた。緑茶、コーヒーの飲用については、結腸がん、直腸がん友の罹患との関連は認められなかった。 便通の状況について、排便頻度は結腸がん、直腸がん友に関連が認められなかった。一方、下痢傾向のあるものは結腸がんではリスクが上昇し、直腸がんではリスクが低下する傾向が認められたが、いずれも有意な関連はなかった。 運動習慣、散歩習慣については、いずれも結腸がん、直腸がん友の罹患との関連は認められなかった。
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Research Products
(1 results)