2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20590665
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Research Institution | University of Occupational and Environmental Health, Japan |
Principal Investigator |
筒井 隆夫 産業医科大学, 産業生態科学研究所, 非常勤講師 (60309987)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
堀江 正知 産業医科大学, 産業生態科学研究所, 教授 (90341528)
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Keywords | 健康管理 / 足底荷重 / 腰痛 / 重量物 / 姿勢 |
Research Abstract |
本研究は、足底荷重の分布や推移から腰部負荷を推定し、腰痛の発症・増悪要因を推定しようとする新しい試みである。前年度までの研究にて、足底荷重分布のつま先/踵比は、腰部負荷が増加する姿勢、特に前屈姿勢や重量物を挙上した場合に、増加することが明らかになった。また、足底荷重分布の時間的推移より、歩行、立位、座位などの基本的な動作を推定することが可能となった。さらに、本研究で開発した足底荷重記録計は、1日の労働時間や生活時間などの長時間に渡り、連続して簡便に足底荷重を計測することが可能となった。平成22年度は、足底荷重の分布や時間的推移から、腰痛の原因が推定できるか否か検討した。手術室で機械出しの介助をする立位作業者7名(女性、腰痛の既往歴無し、年齢30.9±9.5才、身長158.7±3.6cm、体重53.4±8.1kg)を被験者として、両側の靴に足底荷重記録計を挿入し、朝8時頃から夕方5時頃まで、足底荷重を計測した。また、勤務終了後に、1分間隔で、「歩行」、「立位」「座位」、「脱靴」を行わせ、動作解析のための基準値を計測した。腰痛および背部痛は、勤務前と後にアンケート調査を行い、痛みの程度をVisual analog scale(0-10)で評価した。足底荷重より、「歩行」、「立位」、「座位」、「脱靴」している時間を推定し、「立位」時間と勤務前後における腰痛の変化量との関係を検討した。その結果、長時間の立位作業者では、10分以上連続した座位時間の合計が長いほど、腰痛の程度が強くなることが明らかとなり、腰痛の増悪要因のひとつが解明できた。今後、長時間座位作業者や重量物取り扱い作業者を対象として、勤務時間中の足底荷重を計測し、腰痛との関係を調べ、腰痛の発症・増悪要因を検討したい。
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Research Products
(1 results)