2009 Fiscal Year Annual Research Report
突然死・薬物関連死における内因性カンナビノイド関与の可能性の検討
Project/Area Number |
20590676
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Research Institution | Fujita Health University |
Principal Investigator |
磯部 一郎 Fujita Health University, 医学部, 教授 (30315907)
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Keywords | 突然死 / 薬物関連死 / 内因性カンナビノイド / 細胞培養 / アストロサイト / ドーパミン / カンナビノイド受容体 |
Research Abstract |
平成20年度に引き続き、培養アストロサイトにおける内因性カンナビノイドシステム関連遺伝子の発現に対するドーパミン等の影響について検討した。これまでにドーパミン刺激によるmRNA発現変動を確認したカンナビノイド受容体(CB1、CB2)、代謝酵素(FAAH)のほかに、カンナビノイド代謝酵素のDiacylglycerol lipaseα (DAGLα)、Monoacylglycerol lipase (MGLL)では発現減少を、Phosphohpase Cβ4(PLCβ4)では発現上昇が認められた。すなわち培養アストロサイトのカンナビノイドシステムに対してドーパミンは14時間から24時間の刺激によりカンナビノイド受容体やカンナビノイド分解酵素の発現減少などの変化を引き起こすこと、また4時間までの刺激ではこれらの遺伝子発現にほとんど影響を与えないこと、などが示唆された。このドーパミンの作用について、D1タイプとD2タイプドーパミン受容体のアゴニスト(SKF38393とBromocriptin, Bro)による細胞刺激を行ったところ,3時間ではいずれの遺伝子の発現もほとんど変化を示さなかったが14時間刺激でFAAH・MGLLの発現がSKFとBroの双方により減少した。またDAGLαはSKFにより減少した。従ってこれらの遺伝子の発現には受容体を介したドーパミンの作用が関与することが示唆された。一方、神経細胞でのカンナビノイドシステムを検討するために、マウス神経芽細胞腫の株細胞であるNeuro2aについて、関連遺伝子の発現を検索したところ、定常的培養条件で各遺伝子の発現を確認した。
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Research Products
(4 results)