2008 Fiscal Year Annual Research Report
大酒家突然死症候群と肝障害に関与する骨髄由来細胞の検討
Project/Area Number |
20590680
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Research Institution | Yamaguchi University |
Principal Investigator |
藤宮 龍也 Yamaguchi University, 大学院・医学系研究科, 教授 (50219044)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
劉 金耀 山口大学, 大学院・医学系研究科, 講師 (60379956)
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Keywords | アルコール / 大酒家 / 突然死 / 脂肪肝 / アルコール性臓器障害 / 骨髄幹細胞 / 法医学 / 細胞融合 |
Research Abstract |
アルコールの慢性的な飲酒により種々の臓器に障害が起こる。法医病理学領域では大酒家突然死症候群が有名で、大量飲酒者が脂肪肝程度の障害しか認められないのに突然死する。この原因については不明な点が多い。骨髄細胞との細胞融合(cell fusion)によって、肝臓、神経、筋肉細胞が形質転換を来たすことが報告されたが、細胞融合により細胞変性という特異な現象が他の臓器でも生じている可能性が充分考えられる。アルコール性臓器障害は肝臓・膵臓・神経・心臓・腎臓など多臓器に渡ることから、細胞変性・再生医学的な視点からの研究が必要である。本研究では、1)骨髄細胞と肝細胞の細胞融合という特異な現象を実験的に検討する。2)アルコール性肝障害で出現する骨髄由来細胞を選択的に単離する。3)この細胞の遺伝子解析を行ない、正常細胞との遺伝子発現の違いを検討する。4)この細胞がアルコール性肝障害や突然死にどのような影響を及ぼすかを明らかにすることを目標としている。現在、以下について検討を行っている。1.アルコール依存症・アルコール性臓器障害マウスの作成。マウスにアルコールを5%から始めて10%にして飲水瓶に入れて投与する。様子を見ながら8週間と16週間投与する。同時にコントロール群を同様の環境におき、作成する。臓器障害等について病理組織学的に検討する。2.肝細胞と骨髄細胞の細胞融合のIn vivoでの検討。1) Rosa (βgalactosidase過剰発現)マウス(ホスト:メス)へのGFP(MipGFP)マウス(ドナー:オス)の骨髄の移植。2)骨髄と肝臓におけるGFP陽性細胞/β-galactosidase陽性細胞の共存に関する蛍光多重染色。3)骨髄と肝臓に出現する骨髄由来細胞を分類する為のマーカ染色。
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Research Products
(1 results)