2008 Fiscal Year Annual Research Report
TRP分子標的嗅覚刺激による高齢者アノレキシアの中枢機序解明と新規治療法の開発
Project/Area Number |
20590694
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
海老原 孝枝 Tohoku University, 加齢医学研究所, 助教 (30396478)
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Keywords | TRP / アノレキシア / 低栄養 / 高齢者 / 嗅覚刺激 |
Research Abstract |
蛋白エネルギー栄養障害(Protein-Energy-Malnutrition : PEM)は「寝たきり」の主要な一因であるが、高齢者のPEMの原因として、主要な要因は、摂食・嚥下障害とAging Anorexiaである。前帯状回の活性低下が、器質的疾患のないAging anorexiaと深く関与している可能性が高い。一方、人の適切な摂食行動には視床下部摂食関連ペプチド神経ネットワークが多く寄与することがわかってきた。以上から、Aging anorexiaの発症には前帯状回活性低下が視床下部摂食関連ペプチドのバランス不均衡に関与している可能性がある。そこで、今回、私は、既実験で得られた、Black Pepper Oil嗅覚刺激の意欲・motivationを司る前帯状回活性化作用を利用して、器質的疾患のないAging anorexiaの高齢者に対する摂食行動低下改善を調査している。H20年度は、多施設の入所者(計約100名)を無作為に割り付けし、実際に毎日1枚、この芳香成分を含んだパッチ(24時間芳香する)を貼布し(対象群はプラセボパッチ)、ブラックペッパーオイル嗅覚刺激によるホルモ量・食事量・栄養状態の動向を調査した(H21年度も続行)。
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