2008 Fiscal Year Annual Research Report
細胞老化から癌化への転換に重要な解糖系代謝シフトの研究
Project/Area Number |
20590696
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
近藤 祥司 Kyoto University, 医学研究科, 助教 (80402890)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
丸山 雄史 京都大学, 医学研究科, 研究員 (70467463)
横出 正之 京都大学, 医学研究科, 教授 (20252447)
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Keywords | 細胞老化 / 癌化 / 解糖系代謝 |
Research Abstract |
我々は、テロメアとは関係のないストレス老化に注目し研究している。共同研究を続けてきた中で、ストレス老化を制御する新規遺伝子を2つ発見し(RplplとCold-inducible RNA-binding protein)、それぞれその成果を世界的に十分評価されている英語論文に発表した(Exp Cell Res. 2009 Feb 19., Mol Cell Biol. 2009 (7): 1855-68.)。さらに細胞老化のカギを握る遺伝子として、解糖系酵素ホスホグリセリン酸ムターゼPGMに注目し、研究を進めた。様々なストレス条件下では、PGMは新規ユビキチンリガーゼUBLX1によってユビキチン化されて分解されると、老化が促進されるという非常にユニークな老化機構を発見した。PGMは、老化抑制遺伝子として我々はすでに報告(Cancer Res 2005)していたので、ストレス条件でPGMが分解されるという現象を見つけたことは、ストレス老化がやはりテロメア以外の遺伝子で制御されているという可能性を示唆し、老化研究の世界においても、非常に意義深い発見である。その成果は、2つの学会年会総会にて招待講演という形で発表した(日本再生医療学会総会2009/3/5、日本循環器病学会総会2009/3/22)。今後は、さらにその詳細を解明し、英語論文発表を目指す。
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Research Products
(15 results)