2009 Fiscal Year Annual Research Report
天然薬物のUVB照射による発癌抑制作用とその作用機構
Project/Area Number |
20590700
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Research Institution | Ehime University |
Principal Investigator |
木村 善行 Ehime University, 大学院・医学系研究科, 講師 (20294796)
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Keywords | 天然薬物 / MMP-2発現 / MMP-9発現 / VEGF産生 / DNA損傷 / 皮膚障害 / アポトーシス / 発癌 |
Research Abstract |
【研究目的】 長期間の紫外線暴露は、皮膚の老化と共に皮膚癌の発生につながることはよく指摘されている。本研究は、伝統的に皮膚障害に使用されている天然薬物から、紫外線照射による皮膚癌発生を阻止する化合物を探索し、その作用機構を明らかにする。 【研究実績の概要】 平成21年度は、3種類の生薬抽出エキスや単離した化合物の紫外線B波(UVB)照射による皮膚障害に及ぼす影響を以下の項目で検討した。 (1)皮膚の肥厚・弾力性(2)しわの形成、色素沈着(3)皮膚病理標本からの表皮層や真皮層への影響(4)皮膚病理の免疫染色によるDNA損傷、アポトーシスの発現(5)皮膚組織中のVEGF、MMP類の発現(6)皮膚腫瘍の発生および増殖能を検討した。 その結果、 1) 長期UVB照射下で、人参から単離したGinsenoside Rb_1(100fg~1ng)の皮膚への塗布が、皮膚の肥厚、しわの形成を阻止し、その作用機構はUVB照射による表皮細胞のアポトーシス抑制作用およびDNA損傷阻止作用を介していることを明らかにした。 2) 黒砂糖の非ショ糖分画(3%溶液)の塗布およびウコンエキス(300および1000mg/kg)の経口投与が、長期UVB照射による皮膚の肥厚、しわの形成を抑制し、その作用機構はMMP-2およびVEGF発現の抑制作用によることを明らかにした。 3) オリーブ葉エキス(300および1000mg/kg)およびその主成分Oleuropein(25mg/kg)は30週間の長期UVB照射による皮膚腫瘍発生および腫瘍増殖を抑制した。その作用機構は、MMP-2,-9発現、VEGF産生およびCOX-2発現の阻害による腫瘍血管新生抑制作用を介している可能性を明らかにした。
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Research Products
(6 results)