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2008 Fiscal Year Annual Research Report

温熱療法の分子基盤の解明ー熱ショック誘導性新規蛋白質の解析を通して

Research Project

Project/Area Number 20590708
Research InstitutionKanazawa Medical University

Principal Investigator

中島 日出夫  Kanazawa Medical University, 医学部, 准教授 (00333394)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 元雄 良治  金沢医科大学, 医学部, 教授 (80210095)
Keywords癌 / ストレス / 生体分子
Research Abstract

本研究は、温熱療法の分子基盤の解明のため新規熱ショック蛋白質(HITSと命名)に焦点を当てて機能解析を行い、その生体での働きを解明することが主たる目標である。まず哺乳動物の実験系で、生化学的・病理学的解析を行い、癌をはじめとする疾患とどのような相関があるのか分子レベルで解析することとした。初めにヒト/マウス/ラットに共通なHITSに対する抗体を作製し、組織学的/病理学的検討を行った。その結果、HITSは消化管や肺の腺上皮細胞の核で発現が高く、胃癌・大腸癌組織では正常組織と比べて発現が極端に低下している事が判明した。また、HITSの発現パターンは、胃癌・大腸癌の分化度と組織型によって異なる事も明らかとなった。生化学的解析では、HITSは細胞増殖のシグナル伝達系物質数種と相互作用し、HITSの発現によってがん細胞の増殖が抑制されることも判明した。一方、ショウジョウバエを用いた実験系では、個体レベルでの遺伝子操作をすることによって、発生や疾患の発症とどのような相関があるのか検討することとした。GAL4-UASの系で発現が調節されるコンストラクトを作製し、それをショウジョウバエの胚にインジェクションすることで、HITSの遺伝子改変体の強制発現系(トランスジェニック)と発現抑制系(ノックダウン)をそれぞれ数系統ずつ樹立した。作製した遺伝子改変体で、全身で発現をコントロールすることのできるtubulin-GAL4系を使った実験では、HITSの強制発現は胎生致死となり器官形成に異常が起こる事が判明した。一方、tubulin-GAL4系によるHITSのノックダウンは成虫とはなるものの、各種ストレスに対する耐性が著しく低下している事もわかった。現在、器官形成の異常やストレス耐性のメカニズムを分子レベルで検討している。

  • Research Products

    (2 results)

All 2008

All Journal Article (1 results) (of which Peer Reviewed: 1 results) Presentation (1 results)

  • [Journal Article] がん化学療法に伴う疲労感に対する補中益気湯の有用性2008

    • Author(s)
      元雄良治
    • Journal Title

      がん治療のあゆみ 28

      Pages: 39-43

    • Peer Reviewed
  • [Presentation] 温熱療法の分子基盤の解明-熱ショック誘導性新規蛋白質の解析を通して2008

    • Author(s)
      中島日出夫
    • Organizer
      日本生化学会北陸支部第26回大会
    • Place of Presentation
      金沢医科大学
    • Year and Date
      2008-05-31

URL: 

Published: 2010-06-11   Modified: 2016-04-21  

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