2009 Fiscal Year Annual Research Report
MFG-E8によるNF-κB依存性シグナルの制御機構の解明と腸管の抗炎症薬開発
Project/Area Number |
20590723
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Research Institution | Shimane University |
Principal Investigator |
石原 俊治 Shimane University, 医学部, 准教授 (80263531)
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Keywords | 炎症性腸疾患 / 自然免疫 / MFG-E8 / Tool受容体 / MF-κB |
Research Abstract |
実験的に作製したマウス腸炎モデルの腸管炎症は、我々が作成した精製MFG-E8蛋白の投与によって有意に抑制された。そのメカニズムとして、MFG-E8のα5β3インテグリンへの結合部位であるRGDドメインに変異を加えた無機能型の蛋白では腸炎の抑制ができなかったことから、MFG-E8の抗炎症効果はα5β3インテグリンへのMFG-E8の結合に依存していることが想定された。本結果を踏まえてMFG-E8による炎症抑制メカニズムの詳細についてマクロファージを用いたin vitroの実験系で検証した。その結果、LPS刺激下で誘導される炎症惹起分子であるosteopontinと競合的にMFG-E8がα5β3インテグリンに結合することによって、osteopontinによる炎症シグナルがNF-κB依存性に抑制されることが明らかとなった。平成平成21年度後半からmfg-e8ノックアウトマウスの飼育を始めている。22年度は本マウスを用いて腸炎モデル作成し、慢性炎症による大腸癌発生におけるMFG-E8の役割を明らかにする。また、MFG-E8の発現制御機構についてmfg-e8遺伝子のプロモーター解析をおこない、炎症性腸疾患の発症リスクに関わる検討を追加する。
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Research Products
(4 results)