2008 Fiscal Year Annual Research Report
大腸癌発生に対する各種脂質の影響及びその修飾因子に関する検討
Project/Area Number |
20590745
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Research Institution | Saga University |
Principal Investigator |
岩切 龍一 Saga University, 医学部, 准教授 (70232642)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
戸田 修二 佐賀大学, 医学部, 教授 (80188755)
綱田 誠司 佐賀大学, 医学部, 助教 (70264158)
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Keywords | 共役脂肪酸 / 発癌抑制 / アポトーシス / COX-2 / 飽和脂肪酸 / 細胞増殖 |
Research Abstract |
本年は,共役脂肪酸として抗肥満効果や発癌抑制効果,アポトーシス促進など多数の報告がある共役リノール酸(conjugated linoleic acid,以下CLA)を遊離脂肪酸型(free fatty acid,以下FFA)と中性脂肪型(triglyceride,以下TG)に分けて各々牛脂に添加し,腫瘍発生の変化を検討した.CLA・FFAおよびCLA-TGを摂取させたラットにおいて牛脂(飽和脂肪酸)単独群と比較して有意にACFの減少が認められた.腫瘍発生数も有意に抑制された。非腫瘍部粘膜組織においてcyclooxygenase-2(以下COX-2)の発現をwestern blottingにより評価したところ,両CLA添加群で有意に抑制された.また,prostag landin E2(以下PGE2)およびthromboxane B2(以下TXB2)の発現も両CLA添加群で抑制された.Wntシグナルについては,両CLA添加群において非腫瘍部粘膜組織では細胞増殖系シグナルであるβ-cateninおよびWnt2の発現が有意に低下した.非腫瘍部粘膜組織における細胞増殖能を評価したところ,両CLA添加群でBrdU陽性細胞の減少を認め,牛脂単独群では陰窩中部に多く分布したがCLA群では陰窩底部に多く分布するなどの変化がみられた.CLA-FEA添加群でのみ陽性細胞の増加およびcaspase-3活性の上昇がみられた.発癌促進作用のあるSFAの長期摂取においても,CLAを同時に投与することで大腸発癌が抑制されることが判明した.
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