2008 Fiscal Year Annual Research Report
クローン病マクロファージの機能解析:オートファジーから見た細菌応答・分化異常
Project/Area Number |
20590750
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
岡本 晋 Keio University, 医学部, 講師 (70255446)
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Keywords | クローン病 / マクロファージ / オートファジー |
Research Abstract |
クローン病の疾患関連遺伝子としてオートファジー関連分子が同定されたことを受け、本邦のクローン病患者由来のマクロファージにオートファジーの機能異常の有無を検討する目的で、今年度はin vitroの実験を行った。健常者3名、クローン病患者3名、潰瘍性大腸炎患者3名の末梢血よりMACSを用いて分離した単球(CD14陽性細胞)を増殖因子(hrM-CSF104U/ml)で培養し、マクロファージに分化させ実験に用いた。オートファジーの誘導には以下の方法を用いた。(1)通常のオートファジー誘導方法、(i)アミノ酸飢餓;Earle's balanced salts solution(EBSS)(Sigma)にて培養、(ii)通常のRPMI/10%FCS培養液にrapamycin(0.1nM-1000nM)を添加、(2)マクロファージ特異的オートファジー誘導方法(iii)通常のRPMI/10%FCS培養液にrecombihant human IFN-g 10-1000U/mlを添加し培養。以上のいずれの方法においてもLC3Polyclonal Anhbodyを用いたウエスタンブロット法では、LC-3の誘導が確認されたが、3群間で有位な差を認めるには至らなかった。ただし、定量性の感度が十分とはいえず、LC3-GFPベクターを用いた実験を検討している。さらに、当研究室の他のプロジェクトで行っているLC3-GFP Tg Hela細胞を用いた実験において、蛍光顕微鏡よりもむしろflow cytometryを用いた方が検出感度が優れているとの経験が得られた。
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