2009 Fiscal Year Annual Research Report
クローン病マクロファージの機能解析:オートファジーから見た細菌応答・分化異常
Project/Area Number |
20590750
|
Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
岡本 晋 Keio University, 医学部, 講師 (70255446)
|
Keywords | クローン病 / マクロファージ / オートファジー |
Research Abstract |
クローン病の疾患関連遺伝子としてオートファジー関連分子が同定されたことを受け、本邦のクローン病患者由来のマクロファージにオートファジーの機能異常の有無を検討する目的で、今年度は正常腸管(大腸癌摘出時の非癌部組織)、クローン病・潰瘍性大腸炎切除標本の炎症部位・非炎症部位におけるオートファジーの動態をLC3の抗体を用い免疫染色法にて検討した。粘膜固有層のマクロファージに加え、細菌との応答にオートファジーが関与しているとされる上皮細胞にも注目したが、現時点で一定の傾向をつかむに至っていない。また、粘膜固有層リンパ球を分離し、さらにCD14陽性細胞を分離し、ウエスタンブロット法を試みたが、タンパク量の制限の問題とともに抗LC-3抗体の感度・特異度の問題から、やはり正常腸管・炎症性腸疾患で明らかな差は見出せなかった。このため、昨年から引き続き、LC3-GFPベクターを導入した末梢血単球を用い、(1)通常のオートファジー誘導方法、すなわちアミノ酸飢餓およびrapamycin(0.1nM-1000nM)添加、(2)マクロファージ特異的オートファジー誘導方法(3)recombinant human IFN-g添加培養の方法にてオートファジーを検出する系の確立を目指している。また、マウス腸炎モデルであるDSS腸炎、CD45RBhigh transfer model、IL-10ノックアウトマウスで野解析も開始している。
|