2008 Fiscal Year Annual Research Report
RNAiスクリーニングによるC型肝炎ウイルス感染成立に寄与する宿主因子の探索
Project/Area Number |
20590756
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Research Institution | Yamagata University |
Principal Investigator |
邵 力 Yamagata University, 大学院・医学系研究科, 助教 (80344787)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
渡辺 久剛 山形大学, 医学部, 助教 (00332536)
齋藤 貴史 山形大学, 医学部, 准教授 (80250918)
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Keywords | C型肝炎 / RNAi / HCV replicon / 自然免疫 / 脂質代謝 |
Research Abstract |
C型肝炎ウイルス(HCV)は慢性肝疾患の主要な原因ウイルスである。HCV発見から既に20年の歳月が経つが、HCVの増殖に関与する宿主因子の解析は、いまだ十分に明らかになっていない。近年HCV培養細胞感染系の樹立はHCV複製機構や関連宿主因子などの解明に新しい道を開くこととなった。本研究では、HCV培養細胞感染系(レプリコン)を用いて、自然免疫及び脂質代謝関連遺伝子群を標的とするRNA干渉スクリーニングによりHCV増殖に必要な宿主因子を同定することを目的としている。3年計画の初年度であるH20年に、1)HCV replicon RNA複製細胞株により高い力価の感染性ウイルス粒子を作製し、またHuh7.5.1細胞へのsiRNAの導入及び至適条件を検討・確立した。2)Bioinformatics情報を活用して、自然免疫におけるTLR依存と非依存二つのパスウェイに関与する候補遺伝子を66個に絞ってsiRNAライブラリーを作製した。そして、3)HCV培養細胞感染系に上記siRNAライブラリーのスクリーニングを行い、negative controlに比較しHCV増殖促進または阻害作用(いずれも3倍以上を設定)が示唆された遺伝子5つを得た。さらに、4)得られた5つ遺伝子のsiRNAのノックダウン効果およびHCV増殖に及ぼす影響を検証したところ、Mx遺伝子の発現をノックダウンするとHCV増殖が阻害されることが明らかになった。来年度は、昨年と同様にHCV培養細胞感染系において、脂質代謝に関与するsiRNAライブラリーのスクリーニングを行い、HCV増殖に影響を及ぼす遺伝子を同定する。また、得られた遺伝子を強制発現させ、その遺伝子のHCV増殖に及ぼす影響を検証し機能的に解析する。
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Research Products
(2 results)