2008 Fiscal Year Annual Research Report
データ・マイニング解析、ウイルス遺伝子解析によるC型肝炎の病態解明
Project/Area Number |
20590768
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Research Institution | University of Yamanashi |
Principal Investigator |
黒崎 雅之 University of Yamanashi, 大学院・医学工学総合研究部, 医学研究員 (10280976)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
泉 並木 山梨大学, 大学院・医学工学総合研究部, 医学研究員 (20397300)
榎本 信幸 山梨大学, 大学院・医学工学総合研究部, 教授 (20251530)
朝比奈 靖浩 山梨大学, 大学院・医学工学総合研究部, 医学研究員 (00422692)
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Keywords | データマイニング / C型慢性肝炎 / インターフェロン |
Research Abstract |
インターフェロン治療を行いnon-SVRであった942例について、発癌関連因子をデータマイニング解析した。その結果、発癌と最も関連したのは肝線維化であり、F0-1からの1%に対し、F2-4からは12%であった。F0-1症例の中では年齢が60歳以上、F2-4症例の中では年齢40歳以上が発癌関連因子であり、さらにF2-4,40歳以上でSteatosisがある症例では発癌率は19%であった。インターフェロン治療SVR症例438例における解析では、血小板数16万未満、F2-4が発癌リスク因子であり、その中でもやはりsteatosisが存在する症例では発癌率が28%と高率であり、steatosisがなくてもBMI26以上であれば、9%が発がんした。したがって、steatosis、肥満などの代謝性因子は、発がんリスク因子であることが、本解析により明らかとなった。肝生検所見を除外して、一般検査のみでの発癌リスク解析を行ったところ、最も上位のリスク因子はFib-4であった。Fib-4はAST、ALT、血小板数、年齢から算出される非侵襲的肝線維化予測値であるが、Fib-4が1.45未満からの発がんはなく、1.45-3.25からは6%、3.25以上からは15%で発がんした。また、高血糖、BMI25以上も発癌と関連した。以上の結果から、肝生検を施行しなくても、一般検査から発がんの高リスク症例の道程が可能であることが証明された。
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Research Products
(4 results)