2009 Fiscal Year Annual Research Report
原発性胆汁性肝硬変の新しい病型分類と長期予後診断法の確立
Project/Area Number |
20590800
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Research Institution | Department of Clinical Research, National Hospital Organization Nagasaki Medical Center |
Principal Investigator |
中村 稔 Department of Clinical Research, National Hospital Organization Nagasaki Medical Center, 客員研究員 (40217906)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小森 敦正 独立行政法人国立病院機構(長崎医療センター臨床研究センター), 室長 (50234901)
石橋 大海 独立行政法人国立病院機構(長崎医療センター臨床研究センター), センター長 (80127969)
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Keywords | 原発性胆汁性肝硬変 / HLA-DRB1 / 抗gp210抗体 / 抗セントロメア抗体 / 予後 |
Research Abstract |
我々は、国立病院機構肝疾患共同研究グループ(NHOSLJ)による多施設共同研究を行い、抗gp210抗体と抗セントロメア抗体がPBC進行の異なった危険因子であることを報告してきたが、今年度は、HLA-DRB1遺伝子多型がこれらの危険因子に及ぼす影響について検討した。抗gp210抗体陽性、抗セントロメア抗体陽性は順に黄疸進行、門脈圧亢進症進行の危険因子であり、HLA-DRB1*0405と*0803は順に抗gp210抗体産生、抗セントロメア抗体産生の危険因子であった。 また、HLA-DRB1*0803と*0405はPBC発症の危険因子、HLA-DRB1*1502と*0901は門脈圧亢進症進行の危険因子であった。HLA-DRB1で層別化して解析すると、抗gp210抗体はHLA-DRB1の遺伝子多型にかかわらず黄疸進行の危険因子であったのに対し、抗セントロメア抗体はHLA-DRB1*0405と*0803において門脈圧亢進症進行の有意な危険因子であった。HLA-DRB1遺伝子多型は、PBC発症・進行、抗gp210抗体や抗セントロメア抗体の産生と関連があるだけでなく、抗核抗体のPBC進行に対する相対危険度を規定していることが明らかとなった。
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Research Products
(4 results)