2008 Fiscal Year Annual Research Report
慢性膵炎発症・進展における膜蛋白の細胞内局在異常の解明
Project/Area Number |
20590807
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
洪 繁 Nagoya University, 医学部附属病院, 助教 (90402578)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
石黒 洋 名古屋大学, 総合保健体育科学センター, 准教授 (90303651)
山本 明子 名古屋大学, 総合保健体育科学センター, 助教 (60402385)
後藤 秀実 名古屋大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (10215501)
水野 伸匡 名古屋大学, 愛知県がんセンター・腫瘍免疫部, 研究員 (80399592)
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Keywords | 慢性膵炎 / 膜蛋白 / 細胞内局在 / CFTR / AQP |
Research Abstract |
慢性膵炎は長期間且つ多量のアルコール含有飲料の摂取や膵炎関連遺伝子変異などによって起こる慢性進行性の炎症性疾患である。病態の進行は不可逆的であると考えられており、予後は不良である。最近の欧米からの報告では、膵導管細胞の管腔膜に発現するCFTR(Cystic Fibrosis Transmembrane conductance Regulator)クロライドチャネルの遺伝子変異保因者では、膵炎発症率が健常人に比べて有意に高いことから、CFTR遺伝子の変異の保因者は膵炎発症のリスクファクターであると考えられているが、なぜ遺伝子変異の保因者で膵炎の発症率が上昇するのかはわかっていない。今年度の研究では、疾患モデル動物でのイオン・水チャネルの局在を検討する前の予備的検討として、マウス、ラット、モルモットの膵組織標本を用いて、CFTRクロライドチャネルとアクアポリン1(AQP1)水チャネルの細胞内局在について検討した。マウス、ラットでは抗CFTR抗体を用いた免疫染色で膵導管細胞管腔膜は免疫活性が陰性であり、CFTR蛋白の発現は確認されなかった。一方モルモットでは抗CFTR抗体を用いた検討で、介在部導管から細い小葉内膵管に至る導管細胞の管腔膜および、一部の腺房細胞の管腔膜が強陽性に染色され、モルモット膵導管細胞及び腺房細胞でのCFTRの発現が確認された。抗AQP1抗体を用いた免疫染色では、マウス、ラット、モルモットの膵導管細胞と毛細血管内皮細胞がAQP1に対して免疫活性を認め、ヒトの膵と同じくアクアポリン1蛋白の発現が確認された。
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Research Products
(12 results)
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[Journal Article] Asian diagnostic criteria for autoimmune pancreatitis : consensus of the Japan-Korea Symposium on Autoimmune Pancreatitis.2008
Author(s)
Otsuki M, Chung JB, Okazaki K, Kim MH, Kamisawa T, Kawa S, Park SW, Shimosegawa T, Lee K, Ito T, Nishimori I, Notohara K, Naruse S, Ko SB, Kihara Y
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Journal Title
J Gastroenterol. 43
Pages: 403-408
Peer Reviewed
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