2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20590818
|
Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
内山 勝晴 Kanazawa University, 保健管理センター, 助教 (10456428)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山岸 正和 金沢大学, 医学系, 教授 (70393238)
|
Keywords | 冠血管治療 / ステント除去 / 低侵襲治療 |
Research Abstract |
虚血性心疾患のステント治療は近年多用されているが、金属アレルギーのように留置されたステントによる不具合が生じた場合は対処法がないため、我々は一旦留置されたステントを経皮経管的に回収、除去できるような全く新しいディバイスの開発に取り組んできた。 本研究の目的は改良型のステント摘出ディバイスを用いてステントの回収実験を行い摘出ディバイスの操作性や形状に改良を加えることと、実験動物モデル(ブタ)を用いたステント回収実験を行い、留置後のステントを安全に回収可能かどうか急性期と慢性期にわけて検討すること、およびステント除去後の血管形状を病理組織学的に検討し、臨床応用に向けてのデータを収集することであった。 本年度は血管模型を用いたステント回収実験を3回行い、ディバイスの操作性や血管の通過性、ステント把持力などを向上させた。そして実験動物モデルを用いたin vivoでの実験も3回施行した。In vivoでの実験では血液の付着によりガイドワイヤールーメンが詰まってしまったり、大血管で脱落させたステントの回収実験でさえも血管内膜に解離を生じたりという予期せぬ不具合に苦しんだが、ディバイスのワイヤールーメンの接続部構造の改良や新しいステント回収方法(ガイディングシースを用いてステント回収を行う方法)を編み出した結果、最終的にはブタ腎動脈内で拡張したステントを血管内膜解離もほとんど生じることなく摘出することに成功した。(この成果は第73回日本循環器学会学術集会にて発表した)しかし本ディバイスは剛性が高いため、少し屈曲が強い血管にはディバイスが挿入できないという問題点も明らかになった。その辺りの改良が次年度以降の課題と考えている。
|