2009 Fiscal Year Annual Research Report
冠動脈不安定プラーク検出のための新しい三次元画像構築装置の開発と臨床応用
Project/Area Number |
20590822
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Research Institution | Gifu University |
Principal Investigator |
川崎 雅規 Gifu University, 医学部附属病院, 講師 (50214630)
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Keywords | 超音波 / 組織性状診断 / 後方散乱波 / 三次元画像 / 冠動脈 |
Research Abstract |
冠動脈プラークは、大きな脂質コアと薄い線維性被膜からなる不安定プラークと、小さい脂質コアと厚い線維性被膜からなる安定プラークに分類される。急性冠症候群の主な成因は前者の破裂と血栓形成である。従って、冠動脈における不安定プラークの検出が可能となれば、循環器学最大の課題の一つである急性冠症候群の発症の予測と予防が可能となる。 本研究では、軽度~中等度狭窄の冠動脈プラークの組織性状の特徴を超音波後方散乱波解析装置で記録して数年間follow upし、急性冠症候群を発症したプラークの特徴を明らかにするために、多施設大規模試験を計画し、参加施設を募り10の協力施設が確定した。 ステントの留置が予定されている頚動脈狭窄部位のプラークに対して、ステント留置術前に動脈プラークの組織性状を診断する三次元画像を用いて組織性状を診断し、術後の脳梗塞の発症との関連を調べた結果、本装置で測定される不安定組織性状がプラーク全体の50%以上である時に、術後の脳梗塞の発症が有意に上昇することが明らかになった。 本装置を市販の血管内超音波装置に搭載するための病理との比較実験を行い、搭載することが可能となったため、市販の血管内超音波装置が購入できればどの施設でも本解析が可能となり利便性が高まった。
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Research Products
(4 results)