2009 Fiscal Year Annual Research Report
新規心筋虚血マーカーである血清デオキシリボ核酸分解酵素Iによる不安定狭心症診断
Project/Area Number |
20590845
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Research Institution | Kanazawa Medical University |
Principal Investigator |
河合 康幸 Kanazawa Medical University, 医学部, 講師 (40324157)
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Keywords | 循環器内科 / 不安定狭心症 / DNase I / 酵素 / 迅速診断 |
Research Abstract |
(1)不安定狭心症の診断マーカーとしての血清DNase I測定の有用性の検証 昨年に引き続き不安定狭心症患者の数を増やして検討した。胸痛発作後4時間以内に来院した不安定狭心症(UAP)が疑われる患者(N=26)を対象とした。全例緊急冠動脈造影(CAG)を施行し、冠動脈病変の有無を確認した。来院時、来院3、6、12、24時間後に採血を行った。血清DNase I活性はSRED法で測定した。CAGで冠動脈に有意狭窄病変を認めた症例をUAP群(N=16)とした。またCAGで冠動脈に有意狭窄を認めず、冠スパズムも否定された症例を胸痛症候群(CPS:N=10)とした。(結果)UAP群では来院時、全例胸痛はなく、心電図異常を認めない患者が10人(62%)、トロポニンT陰性の患者が8人(50%)であった。最大血清DNase I活性はUAP群で21.0±12.0U/LでCPS群の9.5±3.5U/Lと比較して有意に高値であった(P=0.02)。またUAP群では入院時から入院3時間後まで血清DNase I活性は32%と有意に増加した(P<0.001)。一方、CPS群では血清DNase I活性は有意な変化を示さなかった。(考察)これまで来院時の胸痛、心電図異常や心筋逸脱酵素の有意な上昇がないUAP患者を診断する診断マーカーはほとんど知られていない。(1)の結果から血清DNase IはUAP診断の有用なマーカーになり得ることを確認した。 (2)血清DNase I濃度の迅速測定法の開発 未だ迅速キットの開発には至っていない。
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