2008 Fiscal Year Annual Research Report
新規昇圧物質カップリングファクター6の心肥大・心不全病態形成の役割
Project/Area Number |
20590855
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Research Institution | Hirosaki University |
Principal Investigator |
佐々木 真吾 Hirosaki University, 大学院・医学研究科, 助教 (20344591)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
長内 智宏 弘前大学, 大学院・医学研究科, 准教授 (00169278)
奥村 謙 弘前大学, 大学院・医学研究科, 教授 (20185549)
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Keywords | Coupling factor 6 / Congestive heart failure / pressure overload / SERCA2 / Phospholamban / UCG / Salt / Acidosis |
Research Abstract |
Coupling factor 6(CF6)の心不全病態形成の役割 方法 : 1)Human elongation factor l promoter、カルシトニンN末端、ならびにヒトCF6からなるDNA断片をC57BL/6Jマウスembryoに導入し、ホモ接合体を作製した。2)7週齢のCF6-TGとWTにおいて心臓超音波検査にて左室収縮能を評価し、その後心臓を摘出しDNA microarray法にて網羅的遺伝子発現、Western blot法にて心筋の筋小胞体/滑面小胞体のCa-ATPase(SERCA2)及びPhospholamban(PLB)の蛋白発現を比較した。3)CF6-TGとWTに7週齢より8%高塩食の摂取を開始し、食塩負荷4週と20〜24週の左室収縮能、及びSERCA2、PLBの蛋白発現の経時的変化と負荷後24週のDNAmicroarray法による遺伝子発現の比較を行った。 結果 : 1)7週齢のCF6-TGとWTでは左室収縮能、エネルギー合成系・解糖系の遺伝子発現、心筋細胞Ca制御蛋白の発現に差を認めなかった。2)食塩負荷24週のCF6-TGの心臓では、ATP synthase(0.29±0.10)、cytochrome c oxidase(0.30±0.04)、ubiquinol-cytochrome c reductase(0.39±0.02)ならびに解糖系に関係する酵素の遺伝子発現の低下を認めた(p<0.05)。心臓超音波検査で時間依存性にCF6-TGの左室収縮能低下が認められ、WTに比較し有意に低下していた(p<0.01)。また、食塩負荷24週の心臓におけるSERCA2の蛋白発現はCF6-TGにおいて有意に低値を示し、PLBの発現は有意に高値を示した(p<0.05)。 結論 : CF6は心収縮力を抑制する作用を有する。
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Research Products
(3 results)