2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20590859
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
奥村 健二 Nagoya University, 大学院・医学系研究科, 寄附講座教授 (40262901)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
村上 隆一郎 名古屋大学, 医学部附属病院, 助教 (20418742)
成 憲武 名古屋大学, 大学院・医学系研究科, 寄附講座講師 (30378228)
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Keywords | Lipids / Cardiac hypertrophy / Heart Failure / Remodeling |
Research Abstract |
また、心肥大、心機能不全時の心筋リモデリングにおけるシステイン・プロテアーゼであるカテプシンの役割とアンジオテンシンII受容体拮抗薬(ARB)の作用メカニズムをカテプシンの心筋リモデリングにおける役割を高血圧により心不全をきたすDahl食塩感受性ラットにて検討した。食塩を負荷したDahl食塩感受性ラットの左室心筋ではカテプシンなどのプロテアーゼの遺伝子発現と活性が亢進していて、カテプシン阻害薬E64dやARBの投与でエラスチンとコラーゲンのバランスを維持し弾性板の分解を抑制していた。ARBはNADPH oxidaseのsubunitsの増加と活性を減弱させ、活性酸素の生成を減少させてE64dと同様な効果があった。培養心筋細胞の検討でもARBはNADPH oxidase拮抗薬のapocyninと同様にアンジオテンシンIIが誘導するカテプシンの遺伝子発現や活性を抑制した。これらのことより、カテプシンの活性は心筋リモデリングを促進し、ARBはNADPH oxidaseによる活性酸素の生成を抑制することによって心筋肥大のリモデリングと機能異常を阻止することが示された。 また、このモデルにカルシウム拮抗薬のNifedipineの長期投与は高圧とは独立した作用で心筋の線維化を抑制し、心拡張能を改善し田が、この薬剤の抗酸化作用がこれらの改善に関与していることが示された。
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