2009 Fiscal Year Annual Research Report
心不全進展におけるオートファージ制御機構の解明と治療への応用
Project/Area Number |
20590865
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
山口 修 Osaka University, 医学系研究科, 助教 (90467580)
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Keywords | 心不全 / オートファージー |
Research Abstract |
オートファジーとは細胞内分解系の一つであり、細胞内のタンパク質やミトコンドリアなどの細胞内構造を非選択的に分解し、再合成やエネルギー源として再利用する系である。心不全病態においてオートファジーが亢進していることが知られている。我々はこれまで、この亢進が心保護的に機能していることを明らかにした。本研究はオートファジーを制御する分子機構を明らかにし、心不全の治療に応用することを目的とする。心筋特異的オートファジー抑制マウスならびにオートファジー抑制shRNA発現アデノウイルス、オートファジー可視化マウス(GFP-LC3トランスジェニックマウス)、オートファジーマーカー蛋白質LC3に対する抗体などを利用する。 本研究で心筋特異的Atg5ノックアウトマウスが経時的に心機能低下と心拡大を来たし、早期に心不全死に至ることを見いだした。すなわちオートファジーは老化に対しても臓器保護的であることが明らかとなった。本年度はその細胞内機構を明らかにした。心臓特異的オートファジー抑制マウスは、6ヶ月齢前後より著明な心機能低下ならびに心臓線維化、心不全死を認める。電子顕微鏡による細胞内微細構造の検討により、心機能低下出現前の3ヶ月齢から既に異常ミトコンドリアの蓄積していることが明らかとなった。更に同時期にミトコンドリア呼吸鎖機能低下を呈していることを見いだした。すなわちオートファジーによる傷害ミトコンドリアの除去が加齢に伴う心機能維持に重要であることが明らかとなった。
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Research Products
(4 results)