2008 Fiscal Year Annual Research Report
心筋梗塞後リモデリングにおけるADAMTS4の役割と治療応用
Project/Area Number |
20590867
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
草地 省蔵 Okayama University, 大学院・保健学研究科, 教授 (30214943)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小川 弘子 岡山大学, 医学部, 客員研究員 (70423283)
三好 亨 岡山大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 助教 (70444651)
廣畑 聡 岡山大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 助教 (90332791)
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Keywords | 医療・福祉 / 内科 / 循環器・高血圧 / ADAMTS |
Research Abstract |
心筋梗塞後に起きる左室リモデリングは、心筋梗塞の予後を規定する因子である。細胞外マトリックスはコラーゲンやプロテオグリカンの集合体からなり、バーシカンは心臓における主要な細胞外マトリックス構成成分である。 申請者は、近年行っている心血管疾患における細胞外マトリックスの役割についての研究過程で、この心臓に重要であるバーシカンが、心筋梗塞の治癒過程で分解されることを発見した。さらに後述するように、バーシカン分解酵素であるADAMTSファミリーが心筋梗塞後に一過性に発現上昇することを見出した。バーシカン分解およびその分解酵素ADAMTSの心筋梗塞における役割を解明する。ADAMTSの解析により、左室リモデリングのメカニズムの解明につながる。まず、今年度は、以下の実験を行った。 (1)心筋梗塞におけるADAMTSの発現検討 雄性SDラットを用いて、心筋梗塞モデルを作製し、経時的に心臓を摘出し、リアルタイムPCR法によるADAMTSのmRNA発現に関する定量的評価・解析を行った。次に免疫染色法・ウエスタンブロッティング法によるタンパクレベルでのADAMTSの評価・解析を行った。 心筋梗塞後のADAMTSはそれぞれ固有の発現パターンを示した。このことより、それぞれのADAMTSが心筋梗塞の治癒過程において固有の役割を担っていることが示された。 (2)ノックアウトマウスにおける心臓表現型の解析 ADAMTSノックアウトマウスを本学動物実験施設に搬入し、飼養を開始した。心筋梗塞を作成に取り掛かっており、心筋梗塞後、7日目の心臓をノックアウトマウス5匹、野生型5匹でそれぞれ作成した。生存率には明らかな差は現在までの匹数においては見られなかった。
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Research Products
(8 results)