2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20590882
|
Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
安田 修 Kumamoto University, 医学部附属病院, 特任准教授 (00372615)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
樂木 宏実 大阪大学, 医学系研究科, 教授 (20252679)
福尾 惠介 武庫川女子大学, 生活環境学部, 教授 (40156758)
|
Keywords | Apop / ミトコンドリア / 動脈硬化 |
Research Abstract |
1. Apop遺伝子の発現調節機構:マウス大動脈を用いたin vivoでの解析の結果、Apop遺伝子の発現はバルーン擦過によって肥厚した血管内膜においてのみ認められ、血管中膜では認められなかった。したがってApop発現は平滑筋細胞の表現型によって左右されるものと考えられた。培養血管平滑筋細胞を用いたin vitroでの解析の結果、Apop遺伝子発現は酸化LDLならびに炎症性サイトカインによって誘導された。この結果はApop遺伝子の発現が平滑筋細胞の表現型によって制御されるという結果と合致している。また、Apop遺伝子のイントロン内に複数個の発現制御領域と考えられる領域を同定した。 2. ヒト動脈硬化プラークにおけるApop発現解析:ヒト頸動脈の動脈硬化プラークにおいてApop発現は炎症性細胞に認められた。そのほか、泡沫化した平滑筋細胞と思われる細胞においても発現が認められ、酸LDLによって発現誘導されるという結果と合致していた。心筋梗塞後の組織における発現解析のため、組織検体を収集した。 3. ノックアウトマウスの作製:キメラマウスと野生型マウスとの交配により、Apop遺伝子をLoxP配列ではさんだFloxマウスの作製に成功した。Floxマウスを全身Cre発現マウスと交配させApop遺伝子のヘテロ欠損マウスを作製した。雌雄のヘテロ欠損マウスの交配を開始し産仔を得た。産まれた仔は育児放棄によって生後1日で死に、ヘテロ欠損雌マウスは育児できない可能性が示唆された。
|