2008 Fiscal Year Annual Research Report
テトラスパニンノックアウトマウスを用いた肺炎症メカニズムの解析
Project/Area Number |
20590897
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
立花 功 Osaka University, 医学系研究科, 講師 (60324761)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
武田 吉人 大阪大学, 医学系研究科, 助教 (40452388)
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Keywords | テトラスパニン / CD9 / マクロファージ / LPS / 炎症 |
Research Abstract |
テトラスパニンは膜上のミクロ領域で他の多くの分子と複合体を形成し、細胞の活性化や運動を調節している。われわれはまず、LPS刺激時のマクロファージ培養株RAW264.7におけるテトラスパニンCD9の発現をウェスタンブロットで検討した。CD9はRAW264.7で発現しており、LPS刺激による形態学的な細胞の活性化に一致してやや発現が減弱した。この時抗体やsiRNAでCD9の機能を抑制すると、炎症性サイトカインTNF-αとプロテアーゼMMP-9の産生が亢進することが分かった。また、CD9ノックアウト(KO)マウスから分離したマクロファージをLPSで刺激した場合もTNF-αとMMP-9、MMP-2の産生亢進を認めた。次にLPSの受容体であるCD14/Toll-like receptor4(TLR4)の発現をウェスタンブロットで検討したところ、CD9KOマクロファージではワイルドタイプ(WT)マクロファージに比べ、LPS刺激後のCD14の発現増強が見られた。またショ糖密度勾配遠心後のプロットの解析でCD14とTLR4のラフト様脂質膜ミクロ領域への分布と複合体形成が増強していた。一方IκBの消失は早まっており、NFκBを介した炎症反応が亢進していることが示唆された。 以上の結果より、CD9は少なくともin vitroでLPS刺激によるマクロファージの炎症反応を抑制していることが分かった。
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Research Products
(3 results)