2008 Fiscal Year Annual Research Report
難治性慢性咳嗽の克服に向けて:咳嗽発生メカニズムの機序解明と治療法の開発
Project/Area Number |
20590916
|
Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
藤村 政樹 Kanazawa University, 医学系, 准教授 (90190066)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
片山 伸幸 金沢大学, 附属病院, 助教 (30334767)
小川 晴彦 金沢大学, 医学系, 協力研究員 (70401908)
|
Keywords | 慢性咳嗽 / 難治性 / 咳嗽発生機序 / 知覚神経 / 平滑筋 |
Research Abstract |
A 臨床的検討 1) 咳喘息における気管支平滑筋収縮による咳嗽の過剰反応の存在 咳喘息患者、典型的喘息患者、アトピー咳嗽患者および正常者を対象として、メサコリンを吸入負荷して気管支平滑筋収縮を惹起し、このときに発生する咳嗽数を測定した。その結果、咳喘息患者では咳嗽反応の亢進が確認された。一方、喘息患者では咳嗽反応の低下が観察された。 2) 気管支平滑筋収縮による咳嗽の過剰反応に対する寄与因子の探索 寄与因子の候補を以下に示す。(1)アレルギー学的背景、(2)気管支平滑筋の易収縮性(気道過敏性)、(3)気管支平滑筋の収縮強度、(4)気管支平滑筋の収縮刺激に対する防御能、(5)好酸球性気道炎症の有無および強度、(6)気管支平滑筋の局所環境における生体内活性物質に関して検討を進めている。 B 基礎的検討 1) モルモットを用いて、アレルギー性気管支平滑筋収縮による咳嗽のモデルの作成に成功し、生体内活性物質や知覚神経の関与について研究を進め、カプサイシン処理が無影響であることより無髄神経の関与はなく、moguisteinが抑制したことより有髄神経が関与していることを突き止めた。生体内活性物質に関しては、検討を進めている。 2) すでに作成していたモルモットのアトピー咳嗽モデルを用いて、免疫調整作用をもつ薬剤の効果を検討した。本モデルの咳感受性亢進に対して、14ないし15員環マクロライドは抑制作用を示したが、16員環マクロライド、イトラコナゾール、麦門冬湯は効果を示さなかった。
|
Research Products
(5 results)