2010 Fiscal Year Annual Research Report
遺伝子改変マウスを用いた肺高血圧症発症機序の解明と新規治療法の開発
Project/Area Number |
20590920
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Research Institution | Mie University |
Principal Investigator |
丸山 淳子 鈴鹿医療科学大学, 医用工学部, 教授 (50263017)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
丸山 一男 三重大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (20181828)
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Keywords | 肺高血圧症 / CD4 / 低酸素 / マウス / 肺血管 |
Research Abstract |
私たちは,初年度,マウス肺高血圧症(PH)モデルとして,モノクロタリン誘発性PHモデル作成を試みたが、致死率が高く,PHモデルとしては,確立が困難と判断し、次年度以降,低酸素性モデル作成に変更した。次年度の検討の結果,マウス低酸素性肺高血圧モデル(1/2大気圧、380mmHg,21日間)では、末梢肺血管の筋性化(%muscularity)、右室収縮期圧(RVSP)上昇、右室肥大(RVH)がみられ、当施設で作成したモデルとして確立することが出来た。また、このモデルにおける%muscularityの程度は,RVSPの程度やRVHの程度と強い相関を示すことがわかった。以上から,マウスPHモデル重症度を検討するために、主に%muscularityのパラメーターを用いて,今後検討することに決定した。また、同様の方法で,CD4欠損マウスを低酸素暴露し、検討を行った結果,野生型と比較して有意な差は認められなかった。今年度、私たちは,alpha SMAの免疫染色をもとに、%muscularityをさらに非筋性化血管,部分的筋性化血管,完全筋性化血管に分類し,組織全体の血管数の比率で表し,それぞれのパラメーターについてCD4欠損マウスと野生型マウスとの間で比較検討を行った。その結果,個体差にばらつきがあるため,個体数を増やし,再度統計学的処理を検討中である。
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