2008 Fiscal Year Annual Research Report
睡眠時無呼吸の間歇的及び持続的低酸素が血小板凝集能及び脂肪細胞に与える影響の検討
Project/Area Number |
20590921
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
陳 和夫 Kyoto University, 医学研究科, 教授 (90197640)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小賀 徹 京都大学, 医学研究科, 講師 (90378670)
堀内 久徳 京都大学, 医学研究科, 講師 (90291426)
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Keywords | 睡眠時睡眠時無呼吸 / 閉塞型睡眠時無呼吸 / 血小板凝集能 / 持続気道陽圧 / 心血管障害 |
Research Abstract |
本年度は閉塞型睡眠時無呼吸患者の血小板凝集能と凝集能に対する経鼻持続気道陽圧(continuous positive airway pressure: CPAP)療法の影響について検討し以下のような結果を得た。連続124人の閉塞型睡眠時無呼吸または健常人に夜間の酸素飽和度を測定して、前値に比較して酸素飽和度の3%以上の低下を睡眠時無呼吸・低呼吸の指標として測定し、1時間当たりの3%以上の酸素飽和度の低下の数をoxygen desaturation index (ODI)3として評価した。血小板凝集能はADP付加法とコラーゲン付加法にて測定した。ODI3が15以上の中、重症の閉塞型睡眠時無呼吸患者ではADP付加血小板凝集能が亢進しており(p=0.029)、多変量解析ではODI3が有意に凝集能に寄与していた。124名中で喫煙、高血圧、糖尿病、高脂血症の心血管疾患危険因子のある59人の閉塞型睡眠時無呼吸患者の多変量解析ではODI3が血小板凝集能への有意な寄与因子(p<0.01)であり、SpO2 90%以下時間は有意な因子ではなかった。 CPAP治療開始後、ADP付加血小板凝集は30日後では一時的に有意に悪化し(p=0.035),90日後では改善した。以上の結果から中・重症の閉塞型睡眠時無呼吸患者では血小板凝集能は亢進しており、心血管障害危険因子保持患者ではOSAを伴うことによって血小板凝集能が亢進することが明らかになった。本結果は現在投稿中である。また、本研究費の一部で購入した冷凍庫に保存されている血清、血漿から凝集能に関連すると思われれる諸因子の関連を検討していく予定である。また、細胞に間欠的低酸素を暴露する実験を開始した。
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Research Products
(16 results)