2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20590924
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
石川 暢久 Hiroshima University, 大学院・医歯薬学総合研究科, 助教 (90423368)
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Keywords | 肺癌 / バイオマーカー / 人種差 |
Research Abstract |
本年度は,日本人の肺癌患者検体ならびに肺癌細胞株30株を用いて,大きく以下の3つの検討を行った. 1. 肺癌手術症例におけるKL-6/MUC1の発現と血清KL-6/MUC1値の関係 KL-6/MUC1抗体を用いて組織免疫染色を施行し,肺癌手術症例103症例におおけるKL-6/MUC1の発現と血清KL-6/MUC1値をを含めた臨床病理学的因子との関係を検討した.肺癌組織におけるKL-6/MUC1の発現は,polarized expression patternとdepolarized expression patternの二つに分けられ,血清中KL-6/MUC1はdepolarized expression patternで高値を示すことを明らかにした.さらに,血清KL-6/MUC1高値は独立した予後因子となりうることも明らかにした. 2. EGFR-TKI投与症例におけるKL-6/MUC1モニタリングの意義 EGFR-TKI投与症例におけるKL-6/MUC1モニタリングの意義をさらに症例を増やして,EGFR遺伝子変異の有無によるサブグループ解析を行った.血清KL-6/MUC1値のモニタリングは,特にEGFR遺伝子変異を認めない症例において極めて有用であることを明らかにした. 3. 肺癌細胞株を用いた検討 肺癌細胞株30株を用いて,KL-6/MUC1の細胞表面での発現,MUC1遺伝子多型の関係について検討を行った.今後はEGFR遺伝子変異,EGFR-TKIに対する感受性などについても検討を行い,EGFR-TKIの耐性機序の解明を行いたいと考えている.
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Research Products
(11 results)