2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20590930
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Research Institution | Sapporo Medical University |
Principal Investigator |
高橋 弘毅 Sapporo Medical University, 医学部, 教授 (60231396)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
黒木 由夫 札幌医科大学, 医学部, 教授 (70161784)
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Keywords | SP-A / 薬剤性肺障害 / 肺線維化 / ノックアウトマウス |
Research Abstract |
(1) 薬剤性肺障害マウスモデルの作成 a) マイクロポンプを用いた皮下持続投与法による薬剤性肺障害モデルの確立;野生型マウスヘブレオマイシンを皮下持続投与法し、投与4週後に肺の障害を検討した。気管支肺胞洗浄液(BALF)中のTGF-β高値、肺のホモジネートを用いたコラーゲンアッセイ法で高値、肺組織所見で肺胞腔内への炎症細胞浸潤、肺胞隔壁の肥厚、線維化病変の形成を認め、当該モデルを確立した。 b) 経気道投与法による薬剤性肺障害モデルの確立;ブレオマイシンまたはアミオダロンを使用した。ブレオマイシンの投与3週後のBALF中TGF-β高値、総細胞数、リンパ球数増加、また、肺組織所見で肺胞腔内への炎症細胞浸潤、肺胞隔壁の肥厚、線維化病変の形成を認めた。アミオダロンの経気道投与では線維化や炎症細胞浸潤は認めなかったが、肺胞マクロファージの形態変化を認めた。 (2) SP-Aノックアウトマウスにおける肺障害の検討;ブレオマイシン経気道投与2週後の死亡率は、野生型マウスの33%に対し、SP-A(k/o)マウスでは100%であった。SP-Aノックアウトマウスにブレオマイシンを投与した群は野生型マウスと比較して、気道投与後早期(1日後)において気管支肺胞洗浄液中に好中球を主体とした炎症細胞浸潤を強く認め、肺組織のH-E染色でも炎症細胞腫浸潤を強く認めた。したがって、SP-Aは薬剤性肺障害抑制作用を有することが示唆された。 (3) 薬剤刺激による細胞障害とその防御因子としてのSP-Aの検討; ラット肺より分離精製した肺胞マクロファージ細胞においてブレオマイシン刺激によるサイトカイン産生量をELISAで定量し、ブレオマイシン濃度依存性のTNF-α、IL-1βの産生を認めた。今後、Toll-like receptorの発現を免疫染色、FACS等により解析する。また、遺伝子組み換え型SP-Aを加える事による細胞応答の変化を検討する。
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Research Products
(3 results)