2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20590936
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Research Institution | Hyogo College of Medicine |
Principal Investigator |
田端 千春 兵庫医科大学, 医学部, 准教授 (90432393)
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Keywords | 肺線維症 / サイトカイン / レチノイド / カルパイン / 悪性胸膜中皮腫 / 血管新生 / アポトーシス / サリドマイド |
Research Abstract |
研究成果(Tabata C, Tabata R,Nakano T.The Calpain inhibitor Calpeptin Prevents Bleomycin-Induced Pulmonary Fibrosis in Mice. Clin Exp Immunol.) サイトカインがその発症に大きく関連する関節リウマチ(RA)患者の関節にカルシウム依存性プロテアーゼであるカルパインの発現が増強していることに着目し、カルパインと肺の線維化の研究を遂行した結果、カルパインインヒビター・カルペプチン投与によって、ブレオマイシン誘発肺線維症マウスの肺線維化が抑制されることを実証し、そのメカニズムとして、IL-6誘発肺線維芽細胞増殖抑制・アンギオポイエチン-1誘発肺線維芽細胞雄遊走抑制・肺線維芽細胞のコラーゲン産生抑制があることを証明した。 肺線維芽細胞と同様の間葉系細胞である悪性胸膜中皮腫細胞と血管新生について研究してきた結果、悪性胸膜中皮腫患者の血清Ang-1およびVEGF値は、アスベスト・石綿曝露はあるが皮腫を発症していない者や肺癌患者と比べて有意にであること、また診断時において高値の悪性胸膜中皮腫患者は予後不良であることを、カプランマイヤー法で実証した。さらにAng-1が悪性胸膜中皮腫細胞の自己増殖および細胞遊走因子であることを細胞実験でH初めて実証した。
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