2010 Fiscal Year Annual Research Report
電子聴診器によるデジタル肺音の分類と胸部CT画像との対比
Project/Area Number |
20590937
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Research Institution | Kawasaki Medical School |
Principal Investigator |
岡 三喜男 川崎医科大学, 医学部, 教授 (40223995)
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Keywords | 肺音 / 電子聴診器 / デジタル肺音 / 肺聴診学 / 医用工学 |
Research Abstract |
(1)正常と異常肺音の収集は、健常人と各肺疾患の肺音を自作のデジタル化装置を使って肺音の解析を行った。 解析は、通常の時間軸波形とサウンドスペクトログラムで表示した。 (2)異常肺音(副雑音)はサウンドスペクトログラムでパターン分類して、その特徴を明確にした。 (3)とくに捻髪音については、CT画像と対比して病変の進行と異常パターンとの関係を明らかにした。 最終目標である肺聴診の視覚化と教育資材の構築 (1)「目でみる肺聴診」CD版の制作 各疾患の肺音をひとつの画面の中で、疾患名、肺音解説、聴診部位、聴音、時間軸波形、サウンドスペクトログラムを同時に見ることができる学習ソフトである。しかし予算の都合上、CT画像を搭載することができなかった。 (2)「肺聴診学:読んで学ぶ肺の聴診」(解説本)の発刊 本来は上記CD版の解説本であるが、肺音の発生機序、聴診の仕方など初心者向けに学習しやすいように記載し、解説本の単体でも理解できるように工夫した。予算の都合上、自費発刊となったが、今後は正式な出版を予定。 以上の成果は、今後、正式な出版物として国内はもちろん海外でも使えるように英語版でも発刊する計画である。 この研究のコンセプト「読む肺音、みる肺音、聴く肺音、CT画像との対比で理解する」は達成できたと考える。 →医学的な社会貢献は非常に大きいものと確信している。
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