2008 Fiscal Year Annual Research Report
腎傍糸球体におけるレニン分泌制御機構:細胞間コミュニケーションの役割
Project/Area Number |
20590953
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Research Institution | University of Yamanashi |
Principal Investigator |
姚 建 University of Yamanashi, 大学院・医学工学総合研究部, 准教授 (50303128)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
北村 正敬 山梨大学, 大学院・医学工学総合研究部, 教授 (90333062)
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Keywords | 腎臓 / ギャップ結合 / コネクシン / レニン / レニン分泌細胞 / 細胞間コミュニケーション / cAMP / 傍糸球体装置 |
Research Abstract |
傍糸球体装置におけるレニン分泌には多くの因子が関与しているが、とりわけ、1)血圧上昇による輸入動脈伸展作用に対する反応(筋原反応)、2)傍糸球体領域の緻密班における尿細管成分の変化に対する反応(尿細管糸体球フィードバック反応)が重要と予想される。しかし、この2つの反応においても細胞レベル・分子レベルでの解析は不十分で、レニン産生細胞へのシグナル伝達機構、レニン産生細胞の分泌機構については未解明の状況である。本研究の目的は、傍糸球体領域におけるレニン産生細胞が周囲の血管平滑筋細胞、内皮細胞、メサンギウム細胞との間で、ギャップ結合を介した細胞間コミュニケーションを通じて、情報交換を行い、機能連関しているという作業仮説を証明する事にある。 平成20年度に得られた成果は:1)培養レニン分泌細胞において、機能的なキャップ結合が存在することをdye transfer assayを用いて示した。さらに、ギャップ結合蛋白であるCx45, Cx43及びCx40が存在することを特異的な抗体を用いた蛍光抗体法及びウエスタンブロッテイグ法を用いて明らかにした。2)レニン分泌刺激物質(一酸化膣素、cAMP)は、レニン分泌細胞コネキシン蛋白の発現を促進し、ギャップ結合を亢進させることを明らかにした。逆に小胞体ストレスがレニン産生細胞のコネキシン蛋白を抑制し、ギャップ結合を抑えることを観察した。3)レニン分泌におけるギャップ結合の役割を調べるために、細胞間コミュニケーションに対するギャップ結合阻害剤(heptanol,α-glycyrrhetinic acid)及びCx43 SiRNAの抑制効果を検証した。
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Research Products
(4 results)