2009 Fiscal Year Annual Research Report
腎機能障害に伴うリン過剰に応答するリン感受性機構と石灰化を伴う血管障害の検討
Project/Area Number |
20590982
|
Research Institution | Wakayama Medical University |
Principal Investigator |
重松 隆 Wakayama Medical University, 医学部, 教授 (30187348)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
坂口 俊文 和歌山県立医科大学, 医学部, 助教 (70343423)
|
Keywords | 高リン血症 / 血管石灰化 / FGF-23 / リン受容体(感受性機構) / osteoprotegerin / 二次性副甲腺機能亢進症 / 進行性腎障害 / 異所性石灰化 |
Research Abstract |
1) 血管石灰化を伴う高リン血症と密接に関係するFibroblast Growth Factor-23(FGF-23)の産生臓器を骨組織であることを明らかにし報告した。更に骨芽細胞由来のOsteoprotegerinが、このFGF-23の産生・分泌に関与していることを明らかにし報告した。 2) 1)の結果を受けて、骨を構成する細胞のうち骨芽細胞・破骨細胞・骨細胞のうちいずれの細胞がFGF-23を産生するかどうかを検討し、骨細胞がその産生細胞であると示唆するデータを得ている。この調節機構を更に検討するため、ラット頭蓋骨の左右別の組織培養確立を試み手法としては確立した。現在は培養条件を種々に変化させつつ、FGF-23産生調節機構を検討している。 3) リン過剰を感受する機構の直接効果を検討するため、ラット血管器官培養法を試み成功し手法として確立した。このラット大動脈器官培養のin vitro条件に高リンと正リンmediumにて培養を行う事で、血管中膜の異所性石灰化が高リン条件化で促進される事を観察した。さらにこの機序にはナトリウム-リン共輸送体(Pit-1)が関与し、アポトーシスを伴う事が判明し報告した。 3) 血管石灰化のin vivoモデルとして、高リン食飼育条件下にネフロン量減少慢性腎不全ラットを飼育し、血管石灰化の惹起に成功した。現在、この血管石灰化と非石灰化部位から、発現遺伝子群を網羅的に検索中である。これにより石灰化部位に特異的に発現が大きく変化する分子などを同定を行う。
|
Research Products
(4 results)