2009 Fiscal Year Annual Research Report
ヘルパー依存アデノ及び改変レンチウイルスを用いた筋ジストロフィーの遺伝子治療
Project/Area Number |
20591003
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Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
内野 誠 Kumamoto University, 大学院・生命科学研究部, 教授 (20117336)
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Keywords | full-length dystrophin / dko mouse / whole-body plethysmography / helper-dependent adenovirus vector / lentivirus vector |
Research Abstract |
我々は骨格筋特異的短縮型dystrophinを搭載したレンチウイルスベクターをmdxマウスの骨格筋に導入し、2年以上安定して発現させることに成功している。骨格筋幹細胞への安定した遺伝子導入も確認した。現在ex vivo遺伝子・幹細胞再生治療研究へ応用を検討している。myoDの転写活性をTamoxifenによってコントロールする系に、骨格筋特異的に発現する短縮型dystrophinを用いた。治療したmdxマウス由来fibroblastを移植後in vivoで効率よく骨格筋に分化誘導できた。本ベクターの安全性は高く、Ex vivo遺伝子治療と幹細胞移植は筋ジストロフィーの安全で有効な治療法となり得る。さらに完全長dystrophinを搭載するベクターを作成し、培養細胞でのdystrophinの発現を確認し、mdxマウスでの筋肉での発現を確認中である。昨年に引き続き、dkoマウス横隔膜への遺伝子導入による治療効果を9週齢治療群dko横隔膜のdystrophin染色を行ったところ広範囲でdystrophinが導入され,H.E.染色では,dystrophin導入部位に一致してdystrophicな変化の改善をみとめた.中心核線維はdkoマウス治療群では非治療群と比較して有意に減少した(p<0.05).横隔膜の線維化の割合はdkoマウス治療群ではdkoマウス非治療群と比較し,有意に減少していた(p<0.05).横隔膜の生理学的改善を評価するために,筋張力を測定したところ治療群では非治療群と比較して筋張力は有意に改善した(p<0.05).(論文準備中)
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