2009 Fiscal Year Annual Research Report
GNE遺伝子異常に伴う遠位型ミオパチーの治療法の開発
Project/Area Number |
20591005
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Research Institution | Oita University |
Principal Investigator |
熊本 俊秀 Oita University, 医学部, 教授 (40134936)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
木村 成志 大分大学, 医学部, 講師 (30433048)
迫 祐介 大分大学, 医学部, 助教 (80448547)
岡崎 敏郎 大分大学, 医学部, 助教 (00464438)
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Keywords | 遠位型ミオパチー / rimmed vacuoles / リソソーム / ユビキチン・プロテアゾーム / GNE / マイクロアレイ / nNOS / IGF-1 |
Research Abstract |
UDP-N-acetylglucosamine-2-epimerase/N-acetylmannosamine kinase (GNE)遺伝子異常による縁取り空胞を伴う遠位型ミオパチー(DMRV)の病態解析と治療法の開発を目的に、GNEノックダウン及び変異GNE導入細胞を作成し、このモデル細胞、またはDMRVの疾患モデルであるクロロキン投与ラット筋についてリソソーム及びユビキチン・プロテアゾーム系列を中心に網羅的遺伝子解析を用いた病態解析を行うとともに、活性窒素種の関与及びIGF-1投与による空胞形成抑制機構について検討した。 Negative control siRNAをマウス筋芽細胞由来のC2C4細胞に導入したGNEノックダウン細胞は、多くは死滅した。現在、日本人のDMRV患者に最も多いV572L変異GNE導入細胞を用いて、GNE遺伝子異常による筋崩壊機構及びDMRVの発症機序を解明するためにリソソーム及びユビキチン・プロテアゾーム系列、新規GNE結合蛋白質に注目してマイクロアレイによる網羅的遺伝子解析を行っている。 クロロキン投与ラット筋の筋崩壊にユビキチン・プロテアゾーム系列が深く関与していることを明らかにし(Muscle Nerve, 2009)、それに基づいてプロテアゾームを抑制するIGF-1を投与し、有意に縁取り空胞が減少することを示した。その機序を検討し、オートファジィー関連遺伝子レベルではなく、蛋白レベルに変化があることを明らかにした(論文作成中)。また、筋形質膜に存在するNO合成酵素であるnNOSが、モデル筋では筋細胞質に過剰に発現し、筋崩壊に関与する可能性を示唆した。現在、論文投稿中である。さらに病態解析のためマイクロアレイによる網羅的遺伝子解析を行い、発現量の変化が大きかった97プローブについて特異遺伝子のスクリーニングを行っている。
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Research Products
(9 results)
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[Journal Article] Improvement of deficient natural killer activity and delayed bactericidal activity by athiol proteinase inhibitor, E-64-d, in leukocytes from Chediak-Higashi syndrome patients in vitro2009
Author(s)
Tanabe F, Kasai H, He L, Kin T, Fujikado T, Kumamoto T, Hara T, Iwata T, Ito M
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Journal Title
Int Immunopharmacol 9(3)
Pages: 366-370
Peer Reviewed
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[Journal Article]2009
Author(s)
熊本俊秀
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Journal Title
EBM神経疾患の治療2009-2010、多発筋炎と皮膚筋炎の治療(岡本幸市、棚橋紀夫、水澤英洋編)(中外医学社、東京)
Pages: 556-561
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